メゾン 道の果て

週観 道の果てから

4月29日

 最近、テレビを見ていて、
 「私は、坪単価22万9千円で、家が建てたーい!!」
と叫んでいるCMが、大変気になって仕方がありません。
 坪単価22.9万円といえば、一般の住宅メーカーの約半分以下の額。安さと信頼で埼玉県トップシェアを誇る県民共済住宅ですら33万円するというのに、どのようにしたらこんな安い住宅が建てられるのか、驚きです。
 でもこのCMで驚くようになったのは、「坪単価」という業界用語を知ってしまったからに他ならないでしょう。
 以前は坪単価どころか、賃貸住宅の相場すら知りませんでした。住宅会社のCMが流れても、すぐにお世話になることはないだろうと思いスルーしていました。しかし住宅を建てる話が持ち上がり、注文住宅に関するあらゆる物事を勉強していくうちに、以前だったら気にも留めなかった「坪単価**万円」という言葉に敏感に反応するようになってしまった訳です。

 という書き出しで、住宅のお話その後。
 前回は1ヶ月前、各会社から熱心なラブコールが寄せられて応対でどたばたしているというところまで書きました。週末ごとに打ち合わせが1日2社、3社と入るようになり、これ以上他の会社を見て回る余裕もなくなってきたので、新しく展示場を回るのは3月末で打ち止めにしました。
 回ることができた住宅メーカーは6社でしたが、現在はこのうち4社と設計や見積もりの打ち合わせをしている状況です。地元業者のP社、首都圏を中心に展開しているK社、全国企業のI社、業界大手に位置づけられるS社、いずれも木造を手がけているメーカーです。
 各社の営業スタイルを見ていくと、会社ごとの特徴というか、その会社の社風が見えてくるから面白いです。
 P社とS社は共にアットホームな雰囲気を大切にしています。営業担当と設計担当の仲が親しげなのが好感が持てます。ただ価格帯的にはS社の方が、材料がやや高級なものを使っているからか、見積価格が高いです。
 一方K社は新人(4月で2年生になりましたが..)の女性を営業によこしてきました。打ち合わせのときは営業所長さんと2人で、自宅を訪問するときは1人で現れます。まだ初々しさが残っていて、セールストークがこなせていないところがありますが、一生懸命ひたむきな態度で接してくれるのが、こちらもまた好印象です。P社やS社に比べると少し体育会系な部分が見え隠れするようですが、境界線などの問題にも真摯に答えてくれるし、この点でかなり株を上げています。提案内容や見積価格はP社と近接していて、ほぼ互角の勝負です。
 他社と一線を画しているのがI社です。こちらもまだ若手の営業さんが担当していますが、とにかく驚くほどセールストークがうまいです。入社2〜3年程度でここまでしゃべれるか、と思うくらい。現場で、そして打ち合わせの席で、片手に写真集を持って見せたいページを的確に開いてはマシンガンのようにトークを続ける。その裏ではよほど厳しい教育や競争があるんでしょうね。
 現時点ではI社以外の3社から図面と見積書が出ている状態です。図面をお願いするにあたって、将来の都市計画道路への対策(部分撤去の可能性)を条件に盛り込んだところ、3社で似たような図面が出てきました。I社は部分撤去を考慮しないと答えてきたので、また違った図面が出てくることと思います。4社の見積もりが出そろう来月中旬に、業者を正式に決めることになります。

 ..坪単価22.9万円の業者さんですか?ええ、たまたま地元に展示場がなかったもので。同じ理由で打ち合わせ指定場所まで遠くなる県民共済も候補から除外してしまいました。


4月21日

 昨年7月、新生活スタートに合わせて購入した中古のテレビが故障がちになり、電源を入れると横縞が現れて画像が乱れたり、突然スイッチが切れてオフタイマーのランプが点滅したりでトラブルが続発。妻が「テレビが見れなくなった」と騒いで近所の家電量販店に行って急遽新型テレビを買ってきました。
 購入したのは「AQUOS」20インチ。シャープ自慢の薄型液晶が売りのテレビです。
 薄型液晶画面だけに相当軽量化されました。今まで使っていたブラウン管式の21型がみかん箱1個よりも重く持ち抱えるのに必死だったのに比べて、AQUOSは片手でゆうゆうと持ち運びできます。薄型化でテレビ台のスペースも前後方向が広く空き、今までテレビ台の上に乗せていた飾り物がテレビの前に降りてきて、まだスペースにゆとりがあります。 

 地上デジタル放送にももちろん対応しております。早速アンテナ線ジャックに接続し、チャンネルの設定をします。付属の「B-CASカード」を本体裏のスロットに差し込み、画面の指示に従って郵便番号を入力(これで受信地域を特定)すれば、後は本体で自動的に現行地上波と、地上デジタル(ワンセグ放送)を自動で設定してくれます。
 ところが。現行VHF地上波は受信したものの、地上デジタルは受信することができません。それどころかUHFも受信しない。テレビ埼玉やMXテレビなど見ないので今まで気にもしていませんでしたが、普通は受信するはずなのに何かおかしいと思って屋根に乗っているアンテナを調べてみたら、何と!!VHF用のアンテナしか付いていないではありませんか!今どきUHF用が付いていないアパートだったとは。説明書によると地デジはUHFのアンテナで受信するらしいので、道理でUHFともども受信できない訳です。まあ現在の地上デジタルはVHFと同一内容だし、手持ちの最新型携帯電話でも受信できるので実害はありませんが、しばらくこの機能を使うのはお預けになります。
 それからビデオの再生も、今まではビデオデッキからのアンテナ線を接続してテレビ側で2チャンネルをビデオ入力用に設定していましたが、AQUOSではこの設定がなく、ビデオデッキからビデオケーブルを「外部入力」につなぐ方法のみとなるのですが、肝心のビデオケーブルが付属していません。最新デジタル機器用のケーブルが付いているのに、レガシーな在来ビデオ機器用のケーブルが付かないのはやはり不親切ですなあ。

 今まで使ってきたテレビは翌日、妻の実家で廃品回収車に乗せて持っていってもらいました。特定家電なので本来ならばリサイクル料金を徴収されるのですが、交渉して引き取り料金を負けてもらったらしい。まあ廃棄処分にしなくとも部品取りにでも使えるのでしょうか。とはいえ、自宅アパートで使い始めてわずか9ヶ月。製造からもまだ5年。やはり中古家電は長持ちしないようです。


4月16日

 隣のアパートがこのたび完工し、入居が始まりました。
 12月の基礎工事開始からわずか4ヶ月で、立派な鉄骨3階建てアパートが出来上がりました。
 建物の外観自体は1ヶ月で組み上がり、2月中旬から3月にかけては毎晩遅くまでかけて内装を仕上げていました。
 4月になって早速入居者が出たようで、一部の区画で窓のシャッターが開き、洗濯物が干されています。
 この週末は住宅メーカーののぼりが立ち、営業担当者が表で待ち構えていました。内覧会でも開いていたのでしょう。
 家賃はワンルーム10帖で58,000円(1階)〜62,000円(3階、いずれも共益費別)。新築なのでこの周辺の相場よりは少々高く、現在僕達が住んでいるアパートとほぼ同じです。こちらはその金額で6帖が3部屋付くのですから。まあ、どちらを選ぶかは住もうとしている人の価値観です。

 自分が住宅を建てるにあたり、各社の住宅展示場を回って説明を受けているときには、「4ヶ月で建ってしまうのか、早いなあ。でも本当に4ヶ月で出来るのかなあ」と半信半疑にしか思っていませんでしたが、実際にその現場を毎日追っていると、技術力と現場の手際の良さに何とも驚かされてしまいます。そして本当に4ヶ月で出来てしまうのです。もちろん耐震性にも優れた堅牢な建物があっという間に建ってしまうのです。ちょっと目を離しているすきに2階や3階がもう組み上がっていたり。
 現在住んでいるアパートは2年契約で、来年6月いっぱいで期間満了になります。ここから逆算して1年前には業者を決め、設計に半年、建築に半年で引き渡し、というふうにイメージしていました。それが打ち合わせを重ねるうちに、実際の建築が4ヶ月で済むのならば、設計や業者決めにもう少し時間をかけられる、と思うようになり、少し心に余裕が出てきました。
 隣の新アパートに入居した人はどんな人なのでしょう。ワンルームですから独り暮らし、そして新築なので新しいもの好きな人や比較的リッチな生活ができる人が中心かと思われますが..。まだ顔を合わせたことがありません。


4月8日

 3月末をもって、ガソリン税の暫定税率が期限切れとなりました。
 このところの石油類の値段はただ上昇するばかりで、ガソリンの価格が数年前は1L当たり80円台だったのが、2年前に120円台、そして最近では140円台からついに150円台に達するようになり、ひと頃の2倍にも跳ね上がってしまうほどの高騰ぶりに、ただ唖然としていました。
 そこへ暫定税率期限切れのニュース。民主党ががんばってくれたおかげで?3月末から4月始めにかけてマスコミは連日この話題をトップに取り上げ、3月末の買い控え、そして4月1日の買い込み渋滞と、消費者の行動を刻々と報道し続けました。

 会社の近所にもガソリンスタンドが1軒あります。
 何しろ都心の一等地にある店なので、郊外の激戦地のように安くはありませんが、
 4月1日を境に値段がどう変わるか観察してみました。
 3月31日時点でレギュラーが155円!!とにかく高いです。一時期の郊外の店の2倍の値段です。
 翌4月1日、値段は155円表示のまま変わりませんでした。
 出入りする車も少ないままです。
 2日も全く動きなし。
 そして3日。ようやく表示が動きました。
 出てきたのは数字ではなく、「大特価」という文字。
 値段を伏せるという戦略に出ました。これでは実際にガソリンを入れるまで高いか安いか分かりません。
 ぼったくられるのを恐れてか、車もあまり寄りつかないようです。
 逆に店側も下手に激安価格を設定して赤字を出したくない、との判断もあったのでしょうか。 

 この週末も各住宅メーカーとの打ち合わせが続き、自宅から指定されたショールームに車を走らせていましたが、
 行く先々のガソリンスタンドでは軒並み
 「128円」
 などといった表示が出されています。
 週末になると、初日にテレビで報道されたような騒動も落ち着いたようで、スタンドの前に渋滞ができるような状態ではなくなっていました。
 これでようやく安心して安いガソリンを入れることができるようです。

 暫定税率が廃止になると、全国の道路建設の財源がなくなり、各地の道路工事が相次いで中断される事態になっていますが、
 そもそも本当に必要な道路って、どれくらいあるのでしょうか。
 いつも渋滞している首都高のバイパス線のような道路ならば確かに緊急性、必要性ともに高いですが..。
 今度新居を建てる妻の実家の敷地も、実は一部分が都市計画道路の建設予定地にかかっています。
 この道路は昭和40年代に計画されましたが、地主の承諾がなかなか得られないせいか、そして予算も足りないからか、約40年が経過した現在も着工の見通しすら見えていない状況です。
 約1キロ先に並行して別のバイパス道路が通っていることもあり、必要性はあまり感じません。
 それどころか予定地と思わしき土地には新しい住宅が建っているような始末です。
 自宅も道路予定地部分を避けて建てるべきか、取り壊される可能性を承知の上で(一応相当額の補償は出るようですが)土地全体を使うべきか、判断を迷っています。道路計画がストップしたり、しばらく建設見込みがなくなるのが確実であれば、安心して土地全体を使えるのですが。しかし相当の金額をかけて新しい家をどかせてまで建設するなんて、本当に国民の血税を、ありがたみを感じながら使っているのか、はなはだ疑問です。

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