メゾン 道の果て

週観 道の果てから

10月25日

 先週日曜日、近所でセキスイハイムの住宅建築工事がありました。セキスイハイムといえば部屋を工場で組み立てて、現地でこれらを組み上げ1軒の家にする「鉄骨ユニット工法」で知られていますが、何しろ速い、早い。前日まで基礎部分しかなかったのに、翌日には2階建ての建物が屋根まで組み上がっているのですから。大型トラックが代わりばんこで部屋ユニットを運び込み、高さ20mまで吊り上げられる特大クレーンで所定位置まで持ち上げます。もちろん各部屋ユニットは内装が一通り出来上がっていて、配管接続さえ終われば住まうことができます。夕方にはセキスイハイムの象徴ともいえる平屋根の取り付けまで終わっていました。普通の住宅で1〜2ヶ月かかる建築作業が、たった1日でできてしまうのだから、その電光石火ぶりには驚かずにいられません。

 一方、僕の実家でも、水回りのリフォーム工事がありました。
 実家は築50年になる古い建物ですが、最初は小さかった家を東西に広げたり、2階建てにしたりと増築を繰り返してきました。
 今回改修した浴室とトイレは2階を増築した28年前にも一度改装しています。それまでは木の樽でできた五右衛門風呂に元祖ぼっとん便所と、今ではあまり思い出したくないような前近代的設備でした。

 まずはトイレから。改装前は和式(しゃがみ式)水洗トイレと、その手前の部屋には小用便器(写真ではドアに隠れてしまっている)がありました。亡き父が、しゃがみ式にしないと出ない、というので洋式にしなかったのですが、それでも当時としてはぼっとんが水洗になるだけで革命的な進歩に感じられました。ちなみに2階にもトイレを造り、こちらは洋式にしています。さて改装後は..。



 大用と小用の2つの個室を洋式1つにまとめたので、1.5畳という広い空間になりました。
 便器は「ウォシュレット」最新モデルで、人が近づくとふたが自動で開いたり、用が終わると便器から離れるだけで自動で水が流れたりと至れり尽くせりの装備です。28年前と比べると隔世の感です。でも小さい子供から見ると、ふたがひとりでに空いたりするのはそれだけで恐怖かも..。和式のように床を汚す心配が少なくなったので、壁や床はタイル張りでなくなりました。空間が広くなったので新たに手洗い器を設置しています。

 次は浴室。改装前はステンレスの半埋め込み式でタイル張りでした。特に床の玉石状のタイルが、当時の僕にとってはお気に入りでした。これだけでも、その前のコンクリートたたき時代からは革命的進歩だったのですから。



 今回の改装では浴槽と洗い場の位置関係が反転しています。浴槽は松下(10月からパナソニックになりましたね)の製品で、畳1枚分の広さの浴槽は、ゆったりと寝転びながらお湯を楽しめます。半身浴もできるように、浴槽内には段が付けられています。

 また浴室手前の洗面台も入れ替え、三面鏡・大型ボウル付きの最新モデルになりました。
 今回の改装と同じ時期に、実家周辺で都市ガスが利用できるようになりました。早速都市ガスを引き込み、浴室関係と台所の湯沸かし器などを都市ガス用に取り替えています。
 改装の期間はおよそ10日かかりました。配管を引き替えたりするので内装を全てはがし、一部で柱を取り替えるほどの大工事になったようです。工事中、トイレは2階のを使ったのですが、風呂はというと、母は隣近所や親類の家のを借り、兄は車でサウナやスーパー銭湯に出かけていたらしいです。
 実家のリフォーム内容は、僕達夫婦にも何かと参考になりました。トイレとか実際に使ってみたり。色がどれも白系統だったのが多少物足りなかったなあと思いますが。


10月19日

 北海道旅行からもう1ヶ月。月日が流れるのは早いです。
 例にもれず、北海道でもたくさんのお土産を買って帰りました。

 これは定番中の定番、「白い恋人」です。
 以前、消費期限年月日を書き換え大問題になったあの商品ですが、現在は晴れて再び店先に戻っています。
 妻はこの商品に大変な憧れを持っていたようで、実家や2人の姉夫婦、友達にたくさん買って配っていました。
 白い恋人には缶入り飲料も存在しました。チョコレートドリンク、要するにココアのことでしょう。1本210円と少々高いですが、そのお味は..
 普通のココアよりもミルクが入っていて白く、でありながらカカオの味も強く、ミルクと相まってかなり濃厚です。高い分だけリッチな味わいのココアでした。冷やしても、冬には温めても楽しめます。

 こちらも北海道ではよく見かけるキャラメルと生キャラメル(右上)、そしてロイズの生チョコレート(左上パッケージ、左下が内容物)です。
 まずはロイズの生チョコレートから。実家では兄がよく北海道に行っていて(それにしてもよくそんな金が出るなあと思うが)、必ずといっていいほどとうきびチョコと六花亭のチョコとロイズの生チョコをセットで買って帰ります。とうきびと六花亭は飽き飽きしましたが(失礼)、ロイズの生チョコだけは何度食べても幸せな気分になります。
 土産店では6種類の味が販売されています。今回は食べたことのなかった「ホワイト」を選びました。表面のパウダーのかかり具合が他の種類と違いますが、口に含むと、まったりとした大変濃厚な味わい。まさに至福のひとときです。これがあれば1日の嫌なことも忘れられるくらいか。他の種類の味も買って、実家と親戚に配って回りました。
 生キャラメルは今大ブームになっています。火を付けたのがご存知「花畑牧場」ですが、これ以外にも複数の地場メーカーが生キャラメルを生産しています。花畑牧場のはさすがに入手困難ですが、それ以外のメーカーであれば土産物店の冷蔵ケースにたくさん並べられています。老舗ブランド「バンビ」ならば間違いないだろうと思い、今回はこれをセレクトしました。
 とにかく口に放り込んでから溶けてなくなるまでが早いです。普通のキャラメルと同じ感覚でいると、あっという間に、雪のようにはかなく消えてしまって驚き、少し空しさを覚えます。味の方は、キャラメルというよりはちみつの味が強いようで。商品はチョコレートがけと白チョコレートがけの2種類があります。
 キャラメルは、以前も書いたことがありますが、たくさんの種類が売られています。今回はバンビの「白いプリン」「チョコレート」、そしてメルシーという会社が作った「サッポロビールキャラメル」を買いました。サッポロビールキャラメルの味は、うーん、サッポロどころかビールの味ともほど遠い。むしろ甘酒か、アルコールの味はするので濁り酒味の方が近いです。ちなみに「白いプリン」は練乳味そのまんまでした。

 その他、ファーム富田ではラベンダーの香りの消臭剤を買いました。2組買って、1組は自分の実家に、もう1組は妻の実家にプレゼントします。自分の実家では先日浴室とトイレのリフォームが完成し(次回はこのネタで書きます)、ちょうど使えると喜んでいました。しかしお高い。指くらいの小さなサイズで300円余り、大きなサイズのは1000円もするのですから。

 と書いてきましたが、ほとんどが食品か消耗品で、飾り物など形として残るのはオレンジカードくらいしか買ってないのですね。まあ、リーフレットもたくさんもらってきているし、これが形あるものになるのかなあ、と思っています。あまり形あるものをたくさん買ってきても住居が狭くなるだけだし。


10月12日

 住宅業者を決定してから4ヶ月以上が経ちました。
 あれから住宅建設の話はどうなっているかといいますと、
 ええ、地道でも着実に進んでいます。決して止まっている訳ではありません。
 逆に時間に余裕を持って、細かいところまでじっくり相談したいと思っていましたから。
 打ち合わせも以前のように毎週ということはなくなりましたが、それでも2週に1回は打ち合わせを持ち、要望を伝えています。
 最近では設計の基本部分についてはほとんど固まり、打ち合わせ内容も細かい装備とか電気の配線などが中心となってきました。

 先週末、「色合わせ」を行ないました。
 色合わせとは、内外装部材の色や材質を決める打ち合わせで、カラーコーディネーターさんも同席して行なわれます。
 色合わせに使用する部材が多く各展示場には置ききれないので、この会社では東京都内にある本社内に置き、ここで打ち合わせします。
 それから色合わせはコーディネーターさんの都合もあり、丸1日かけて一気に進めるそうです。1日がかりということで、打ち合わせに参加する方も気合いが入ります。

 ということで、私鉄と地下鉄を1時間かけて乗り継ぎ、本社まで上ってきました。同居人はめったなことで本社のある東京西部地方まで出てこないので右往左往して本当におのぼりさん状態です。
 10:00に打ち合わせを開始します。まずは外装の色彩。いちばん面積を取るモルタルの色は、黄色がかったクリームと薄茶がかったクリームとの間で迷いました。最初は前者を取るつもりでいましたが、妻がピンク系も好みと言い出して、かなり迷った挙げ句、光によってピンク色にも見える後者に傾きました。レンガは色や形、目地の色と深さが選択項目です。ちなみに色は赤系、形は風格が出るように角が欠けたもの、目地も同じ理由で明るいグレーを選びました。
 次はサッシの色。僕個人は白しかないと思っていましたが、妻の母親に、白にすると汚れが目立つので、と説得されて、ステンレス艶消し仕上げとすることにしました。これも光線によって白っぽく、時にゴールドになったりして色の変化が楽しめるそう。さらに玄関ドア、雨樋、3色混合葺き屋根瓦の色の割合などをこの調子でどんどん決めてゆきます。
 外観を決め終わるまで約2時間半かかりましたが、次の内装はもっと決めるべき項目が多いです。
 まずは床の材質(無垢材・耐傷性木材)、仕上げ色(白色・自然色・茶系・赤系など)から入り、並行して室内ドアの種類・材質・取っ手の色と形と、実に細かい部分までが対象項目です。室内ドアは入っているガラスの形も数種類あり、しかも当日初見で決めるので一瞬迷います。
 これが終わると次はキッチン、浴室、洗面化粧台、便器と進みます。これらは事前に各メーカーのショールームに行って現物を見てイメージしていたので、割合スムーズに決まりました。ちなみにキッチンは妻の希望でオレンジ系と黄緑の組み合わせ、浴槽はライトブルーにアクセント壁を濃い青、便器は1つは白、もう1つは自然木の内装に合わせて薄茶系にしました。
 壁材は白だけでも表面の仕上げ方で十数種類あり、これも当日渡されて決めるのでかなり迷いました。リビングや廊下などは無難に白にしましたが、寝室は花柄、浴室前の脱衣場は青系の柄、1階のトイレはピンク系にしました。そして2階トイレと屋根裏部屋は木張り内装で注文しています。また和室の内装も、壁材からふすまの柄、畳の縁の柄に至るまで決めてゆきます。
 さらに電気器具や一部の家具、カーテンなどもありますが、電気器具は廊下や屋根裏部屋などダウンライトにするところ以外は自分達で購入すると伝えました。今ある照明器具も再利用できるものはしたいし。これはカーテンについても同様です。これにより、打ち合わせ時間は予定より短縮されました。
 そして全ての打ち合わせが終わったのが18:00頃。本当に丸1日かかってしまいました。実にとんとん拍子に色決めは終わったと思いますが、事前に同居人とよく話し合い方針を決めてから臨んだからこそ、夜遅くまでかかったり、時間切れ再試合になる(実際にそうしている人も多い)という事態はうまく避けられたと思います。注文住宅を検討している方はご参考に。


10月5日

 北海道ツアー記も、今回で最後になります。

 5日目、この日はまだ乗ったことのない宗谷本線に乗り、日本最北端を目指します。
 乗車した列車は旭川9:53発の特急<スーパー宗谷1号>。大出力エンジンを搭載し、最高130km/hで運転可能な最新型高性能気動車キハ261系「Tilt261」を使用しています。札幌〜稚内間の所要時間を在来気動車より1時間短縮し、最速で5時間を切るスピードで走ります。
 とにかくハイパワーを誇る気動車。旭川を出てしばらくは平地を130kn/hでかっ飛ばします。ただ<スーパーカムイ>のような電車と違い、気動車はエンジンの音がやかましいです。やがて塩狩峠越えに入り、エンジン音はさらに高鳴ります。細かい振動もあってか、もう列車というより観光バスに乗っているような感覚に陥ります。
 名寄で乗客の半分以上が降ります。ここからは路盤が高速対応でなく、最高速度が85km/hまで落とされます。列車は時間をかけて、川の流れを左に見ながら、ゆったりと北の大地を進みます。北上するにつれ、牧場が多く目に付くようになりました。とにかく視界の届くところ果てしなく広がる牧場。北海道のスケールのでかさに改めて感激です。稚内に着く直前、最後の峠越えは見どころです。熊笹しか生えない丘の向こうに広がる日本海、天気が良ければ遠くに利尻富士。残念ながら見えはしませんでしたが、これも北海道ならでは。目に焼き付けます。
 稚内13:28着。ついに日本最北端の駅にやってきました。が、たたずんでいるのも束の間、駅前バスターミナルから出る路線バスに乗り換え、日本最北端の地、宗谷岬に向かいます。市街地を、稚内空港を通り過ぎると、左手はオホーツク海、右手は富士山の五合目に来たような荒涼とした風景。自然の厳しさが伺えます。
 バスに揺られること約50分で、ついに宗谷岬に着きました。

 この荒涼たる地でも、宗谷岬周辺だけは土産物店が建ち並び、にぎわっていました。日本最北端の碑には観光バスで乗り付けてきた観光客がたくさん訪れ、記念撮影しています。横には演歌「宗谷岬」の碑が建ち、音楽を流しているかと思えば、向こう側には間宮林蔵の銅像が。「北方領土返還」のプロパガンダが目障りだった日本最東端と違い、観光要素が多く安心できます。
 30分後のバスで稚内駅に戻ります。稚内市内では道路の案内標識が日本語と英語だけでなく、「ロシア語」でも表記されていました。サハリンからも船で多くのロシア人が訪れる街だからなのでしょうか。

 帰りは行きと同じ車両の<スーパー宗谷4号>で、また旭川に戻ります。

 6日目、ツアー最終日は「花」を見に行きます。旭川9:28の富良野線に乗り、中富良野へ。駅前の荷物預かり所に荷物を預け、タクシーで「ファーム富田」に行きました。「ラベンダーの街」で売り出す富良野地方ですが、オフシーズンのこの季節でも、ファーム富田の花畑は色とりどりのサルビアの花で見る人の目を楽しませてくれました。
 この日は中国人の団体が来ていたようで、記念撮影を頼もうにも回りがみんな中国語を話していて、日本にいるのになぜか外国にいるような気分で戸惑いました。

 中富良野駅までは歩いて25分で戻ります。途中にあるスキー場は夏場はゲレンデが花畑になり、「なかふらの」と大きな花文字が描かれていました。
 中富良野を辞し、再び旭川に戻ってから特急<スーパーカムイ>で札幌経由、新千歳空港に向かいます。
 いよいよ北海道もこれで最後。空港内にはたくさんの土産物店があり、北海道土産で想像できるありとあらゆるものが売られています。今流行しているのは「生キャラメル」。道内各メーカーが出す中、かの有名な「花畑牧場」の生キャラメルだけは、時間を限定して行列を作って売り切れるほどの人気を呈していました。

 5泊6日のツアーは天候に恵まれ、北海道を十二分に満喫することができましたが、最後の最後で雨に降られ、自宅最寄り駅から自宅まで大荷物を抱えて悪戦苦闘。でも無事に帰宅できて何よりです。

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