メゾン 道の果て

週観 道の果てから

11月30日

 はじめての遠地宿泊どさ回り。

 この水曜日から金曜日まで、当社の営業拠点巡りをしていました。
 巡回先は高松,岡山,大阪(2ヶ所),そして金沢の、合わせて5ヶ所です。
 出張のきっかけとなったのは、高松の担当者からの要請でした。9月に全社営業統計システムが一新され、現場の担当者が利用できる機能が大幅に拡充されたのですが、現場から見ると新しい機能が多すぎてどこから入ればよいか分からない、との声が上がり、部門長の指示で僕が1人で教えに行くことになってしまいました。
 僕もこのシステムのことは、主要な部分の操作については分かりますが、実は素人に毛が生えた程度。そこで、操作の仕方を独学でマスターし、さらに現場で初めて使う人向けに、「はじめての◎◎◎システム」というタイトルで図入りの解説書を作り、内覧会も1回して準備を整えました。今までもオンラインマニュアルはありましたが、内覧会の席でも「オンラインマニュアルよりもずっと分かりやすい」と好評。今までのマニュアルが、よほど初心者を意識していなかったからかもしれませんね。
 一方これ以外の拠点は、僕のいる部門が全社の営業担当者向けに数値・統計情報を社内ネットで提供しているのですが、アクセス状況から、これらの拠点の担当者が特に頻繁に利用している。ではどのような目的で活用し、内外に向けてどんなプロモーションをしているかを知りたい、ということで、行きがけの駄賃ではありませんが、高松に行く機会のついでに回ってみることにしました。現場の声を生で聞くめったにないチャンスでもありますし。岡山については高松同様に社内システム講習会も実施することにしました。

 コースは、1日目に高松入りし、ここでの講習会。2日目は午前中に岡山、午後は大阪、3日目は午前中に金沢の打ち合わせ。そして夕方に東京に戻ります。
 初日の水曜日、羽田空港を9:30の飛行機で高松に向かいました。出張で飛行機を使うのは初めての経験。会社で航空券を発券してもらうのにマイレージカードの入会が必要、ということで、あわてて入会しました。会社業務で遠地出張などほとんどない僕なのに。高松空港に定刻を少し遅れて到着。リムジンバスで市内の営業拠点に移動します。昼食は拠点近くの小さなうどん屋で。いかにも昔からあるセルフの店で、味も文句なしです。さらに近くのスーパーで袋入り讃岐うどんをまとめ買い。土産物店で買うよりもかなり安いです。
 午後は拠点事務所に入り、講習会スタート。12人いる聴講生を相手に、配布したマニュアルに沿って基本操作を教えました。「よく分かりました」とここでも大好評。講習会の後は現地の集計担当者と打ち合わせをし、定時に解散。ドライな社風ゆえか、我が社の営業支援スタッフは夜に宴会とかをして迎えることもなく、本当に解散してしまいます。近くに栗林(りつりん)公園で紅葉のライトアップかせあるというので回ってみました。日の入りが早く、すぐに真っ暗になってしまいますが、光の照らし方でまた独特の光景が展開しています。
 拠点から駅近くのホテルまで距離にして1.5km。バスを使う手もありますが、ここは自分の体力で歩きます。うどんが加わって相当重くなったかばんを背負って20分以上歩くのはかなりの苦行です。少しは脂肪を燃焼できたか。

 2日目は高松7:44発の快速<マリンライナー12号>で海を渡り、岡山へ。岡山の拠点も駅から離れていて、大荷物を担いで拠点に着くまでに大汗かきました。ここでは5人の担当者が出席。システム操作を教え、そして帳票の活用状況を聞き取ります。システム操作の方は自分でも分からない部分の質問がいくつか出て、宿題として持ち帰ることにしました。
 駅に戻り、デパートで岡山のご当地人気食になっているらしい「えびめし」を食べます。えびめしというよりソース炒飯、と言いたくなるほどインパクトのある色と味。病みつきになる人が多いのもうなづけます。新幹線は「N700」に初体験乗車。LEDの案内表示の大きさに驚きます。
 環状線で京橋に出て、2つの拠点をはしごして情報交換。夜は一緒に仕事をしていた元同僚と大阪駅近くに出て飲み、20:56発、北陸方面行き<サンダーバード49号>に乗り三たび長距離移動です。金沢は深夜23:31着。

 3日目はあいにくの雨。朝起きても外出ままならず、時間までホテルでおとなしく待機します。
 金沢の拠点は幸い駅のそば。ここでは金沢と富山、福井の3地区の担当者と面会し、各地区の利用状況を聞き取ります。
 打ち合わせが終わり、昼食を済ませて午後はひたすら移動。北陸線特急<はくたか13号>と上越新幹線を乗り継ぎ、17:20に東京に無事戻ってきました。部門長に報告した後、おみやげを降ろし荷物を少なくして3日ぶりの帰宅、となりました。

 宿泊出張、営業拠点巡り、初対面の担当者と打ち合わせなど、初めてのことばかりでしたが、自分が作った資料などがどう使われているか、現場の生の声を聞けたのは自分にとって良い経験になりました。移動中の列車で車窓に映る秋景色の方が、テレビより美しいのと同じように。


11月24日

 柿の収穫の季節です。

 実家の裏庭には3本の柿の木があります。
 富有柿が2本、次郎柿が1本、で3本です。
 どちらも物心ついた時には既に大きな木になっていました。もう半世紀はこの地に生えています。
 そして年を経るごとに、より多くの実を付けてきました。
 今年、富有柿の1本は大当たりの年となり、たくさんの実を、それこそびっしりと付けました。
 その数ざっと400から500個くらい。本当に数えられないほどです。
 よくぞここまでなった、と感動してしまいます。
 実家の親が近所一帯、知る限りの知人に配って回り、それでもまだ300個以上の実が付いたままです。
 僕が大学時代、当たり年(当時で200〜300個)には合唱団の練習に持っていって1人1個ずつ配ってさばいたこともありましたが、
 今はそのような付き合いもなく、このまま取り切れなければ鳥へのプレゼントになってしまいます。

 一方、今回家を建てる妻の実家の方にも、入り口に柿の木があります。
 こちらも多い年には200個くらい実を付けますが、今年は外れ年で、しかも枝を落としたこともあって10個くらいしかならず、収穫はあっという間に終わりです。
 妻側の親類で柿が大好物という人がいるらしく、今年の作況にやや不満気味だとか。
 そこで僕の実家の大当たり柿を、妻親類に向けて早速数十個融通しました。
 実家親類一同大喜び。なので、来月初めにもう1回送ることにしようと思います。

 妻実家の柿の木ですが、残念ながら今年が最後になってしまいそうです。
 建て替えにあたって車の出入りに障害となりそうなこと、枯れ葉が隣近所の敷地に飛び込んだりすること、葉の消毒の手間(自分の実家では消毒もせず自然に任せていますが..)などが理由だそうです。40年来妻実家のシンボルとして育った木でもあり、何とか残したかったのですが、樹齢40年ともなると植え替えも難しそうですし。家屋ともども見納めとなります..。


11月16日

 先日、近所の通りを車で走っていたときのこと。
 大きな国道との交差点で信号待ちしていました。
 青に変わるまで時間がかかるので、エンジンを切り「アイドリングストップ」の状態で待っていました。
 最近はガソリン価格が急激に上がったり(ここ2〜3ヶ月はまた急降下していますが)して燃料代がもったいないので、環境対策も兼ねて長い信号待ちのときにはアイドリングストップをするようにしていました。
 信号が変わったのでエンジンをかけようとしたら、

 ..エンジンがかからない!!
 今まではセルモーターの回転が少し遅くなったりすることはありましたがかかっていたので、
 突然の事態に少しパニックになりました。
 AT車なので押して動かすこともできないし。
 とにかくハザードを付け、車の後ろに三角標識を出します。
 もちろん三角標識を使うのは初めてのこと。
 幸い片側2車線だったので、大きな渋滞を招くことなく後続を先行させることはできました。

 もう1つ幸運だったのが、すぐ近くにホームセンターがあったこと。
 携帯でJAFなどを呼んでも、来るのに時間がかかると思い、ホームセンターに駆け込みます。
 新しいバッテリーを買った上で、店員さんに交換してもらうようお願いしました。
 店の規則で交換はできないとのことでしたが、店員さんが車を出して、2台の車のバッテリーをブースターケーブルでつないで再起動させることができたので、交通の流れを止めている状態は回避されました。店員さんに感謝。

 初めの予定通り実家に帰り、ここで新しいバッテリーに交換しました。
 ボンネットを開け、工具を使って留め金を次々外します。
 それてしても厳重に固定してあること。一通り外すのに20分はかかりました。
 新しいバッテリーを設置し、説明書を見ながら+−のケーブルをつないで、元の通りに組み直し固定します。
 最後にエンジンをかけます。今までと比べると恐ろしいくらいに気持ち良くかかりました。
 これでまた安心して車に乗ることができそうです。

 今まで使っていた古いバッテリーは、車を買ってから14年もの間1度も交換することなく使い続けていました。
 車で出かけること自体が多くない上に、出かけても車内で音楽を聴いたりして電気を使うことが少なかったせいか、ここまで長持ちすることになったようです。
 ちなみに妻が使っている車は4年目で1度交換しているとの話。妻の車はカーナビが付いていたりして、それなりに電気を使うようで。


11月9日

 10月から、妻が元の職場でまた働き始めました。
 何でも人手不足が深刻なそうで、特に先日オープンした越谷レイクタウンのショッピングセンターの絡みで新たな注文が入り、従来の体制でも到底追いつかない状況で、経験豊富な妻に戻るよう説得されたとか。当分の間、土曜日を含む週3回、9〜17時のパートで出勤することになりました。
 そんなわけで、これから土曜日はまた1人で過ごすことが多くなります。

 土曜日の昼食も、1人で作って食べています。
 以前も近所のスーパーに行っては冷凍食品を買って自宅で調理したりしていましたが、飽きてきたので、手元にある材料や調味料とかで何か新しいアレンジの食事ができないか実験してみることにしました。
 今回実践してみたのが、最近テレビ番組(だったか?)で知った、
 「スパゲティにお茶漬け」。
 スパゲティをゆでてお皿に盛り、永谷園のお茶漬け海苔を振りかけてよくかき混ぜて完成。
 ポイントはゆで汁を少し残して器に盛ることです。水分がすぐに吸収され、麺がすすりにくくなりますので。
 これほど簡単なパスタメニューはありません。しかも意外とおいしい。
 「まぜりゃんせ」のような市販のパスタ調味料を買いに出かけなくても良い。まさに手抜きの王道です(笑)。
 あまりにも簡単にできたので、脇役にも登場してもらいました(写真)。
 カップに入っているみそ汁は、スパゲティのゆで汁を流用して作っています。これまた手抜き。
 小皿に入っているのはごぼうの煮物。
 あっ、それから麺の上にかかっているものは鰹節です。

 この手の、食の実験は実家にいた頃からよくしていました。
 例えば残り物のご飯に粉のラーメンスープや、小袋入りの焼き肉のたれをかけて炒めたりとか。
 使われない調味料の有効活用にはなりましたが、残念ながらなかなか満足ゆくものが作れません。
 数少ない成功例といえるのが、四国で食べた「しょうゆうどん」をヒントにした「しょうゆスパ」。
 ゆでたスパゲティに刻み万能ねぎ、鰹節、大根おろし、生姜おろしをかけて上からしょうゆをたらします。

 今食品棚に放置されているのが、素麺の乾麺。
 夏場にはお世話になりますが、それ以外の季節では手を付けないものです。
 素麺は他の麺類と違って食感が独特で、しかも大変切れやすいです。
 フライパンで炒めて「炒麺」にする調理法も説明に書いてあって、実践したことがありますが、炒めている最中に細かく切れてしまいます。
 なにかうまく食べられる方法がないか、現在思案中です。
 土曜日ごとに実験を繰り返して、傑作が発見されたらここで報告しましょう。


11月3日

 これは、紙で作った住宅模型です。
 そして想像がつくとは思いますが、現在設計中の新居の完成予想模型です。
 住宅メーカーとの打ち合わせで、メーカーから紙ベースの図面や完成予想図を渡されていますが、
 打ち合わせが進むにつれて、平面の図面や予想絵だけでは想像しづらい、立体にしてみないと分からない部分が出てきました。
 そこで思い切って、メーカーの外観図面から立体に起こしたのがこの模型、というわけです。

 この住宅模型の縮尺は150分の1で作りました。
 住宅業界では、図面は通常50分の1、100分の1、200分の1という割り切れる数字を使って描きますが、
 150分の1にしているのはもちろん理由があります。それは、
 「Nゲージの鉄道模型と縮尺が同じ」
 ということ。
 以前鉄道模型のジオラマ造りを試みた経験があり、これがひょんなところで役に立ちました。
 写真の真ん中に立っている白樺の木、そして2台の車、実はこれらは鉄道模型用として売られているアクセサリーです。
 150分の1のアクセサリーであれば、大手おもちゃ店の鉄道模型コーナーで簡単に手に入ります。
 紙の住宅模型もこの縮尺に合わせればジャストフィット。
 また150分の1の建物も数多い種類が市販されていて、例えば市販の建物を隣の家に見立てて配置して、この場所から見るとどの部分が隠れるか、といったシミュレーションもできます。
 昔はこれらのアクセサリーもやや高価で種類も限られていましたが、近年トミーが従来の鉄道模型(Tomix)から離れた新しいブランドを立ち上げ、非常に安い価格で多種多様のアクセサリーを販売し始めました。車は10月に発売されたばかりの日産マーチ(色違い2台入り。ブラインドパッケージなのでヴィッツ、マーチ、フィット、デミオのどれが出るかは分かりません)。2台で500円ですが、待ちに待ったNゲージサイズの小型車です。

 100分の1サイズの図面から150分の1の紙模型を起こすには、
 まずは東西南北4方向からの側面図を、スキャナーで読み込みます。
 次に読み取った画像を66.6%の大きさに縮小して、最初に読み取ったときの紙のサイズで貼り付けます。
 その後ペイントやフォトレタッチソフトで色を塗ります。レンガや屋根瓦などは別に写真で撮った画像を切って貼り付けたりします。
 窓の部分はグレーで塗りつぶすと最も自然です。
 屋根は少々難しいですが、側面図を基準に高さをおよそ2倍(傾斜が緩いほど高い倍率となる)にすることで組み立てられました。
 あとはカラープリンターに白い厚紙をセットして印刷、組み立てです。所要約2〜3日でできました。
 パソコンとカラープリンターがあるからこそなせる技。ここでもありがたく技術革新の恩恵を受けています。

 この住宅模型を家族に見せたら、平面よりも分かりやすい、完成した状態が手に取るように分かると大好評。
 住宅メーカーの営業担当さんまでが大感激して、何枚もデジカメで撮っていきました。

 これに少々味をしめ、今度は鉄道模型作りの経験を生かして、本格的な住宅模型作りもやってみようかな、と。
 Nゲージでも住宅模型はまだまだ種類が画一的です。現実の住宅は1軒1軒に個性があるのに。
 お客様の注文に合わせて住宅模型やそのパーツを作れたら、これはきっと立派な商売になるでしょう。
 ただいかんせんサラリーマンには暇がない。今は住宅建てるのにお金もいるし、お金を得るのには働く時間が必要だし..。

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