メゾン 道の果て

7月31日

 1年前に購入した中古の無線LANが、最近あまり機嫌がよろしくないようで、あるときパソコンがハングして再起動かけたら通信できなくなり、しばらくの間1階にデスクトップ機を降ろして有線で使っていました。しかしいつまでもそのようにしている訳にもいかず(降ろした部屋は日当たり良好で夏場はとにかく暑い)、またノートパソコンを買った折、3階ロフトでも受信できるような強力な性能も欲しかったので、今回無線LAN親機を買い換えることにしました。

 行きつけの秋葉原のカメラ量販店に向かい、複数のメーカー、複数の機能の製品を比較します。無線LANもピンからキリまで、安い製品では2,000円台後半から高機能製品では1万数千円するものまで。安い物でも300Mbpsの通信速度に対応しているのがほとんどとなりました。今使っている54Mbpsと比べると、300Mbpsで最大6倍のスピードアップに対応している、ということ。高機能の製品はデジタル家電系と2種類の電波に対応したりするのですが、テレビにLANをつないでも興味のあるコンテンツが少ないので、今回はここまでは必要ないと判断し、300Mbps,ハイパワーの製品にしました。メーカーはバッファローで、4,010円。1年前では同レベルの製品が7,000円台からと書いていたので、1年間で半分近くまで値下がりしています。

 早速親機のパッケージを開け、説明書通りに設定します。鬼の角のように伸ばした2本の強力なアンテナが安心感を与えます。親機は1階リビングに置き電源を入れ、3階ロフトにノートパソコンを持ち込んで内蔵無線LAN子機機能をパソコン説明書通りに設定すると....見事につながりました。ネット動画も、床2層分を通り抜けて難なく届きます。従来機が電波が弱くてレイアウトに気を使っていたのが、今後は家中どこでも通信できるようになります!
 その一方でメールソフトや2ちゃんねるブラウザーなど、デスクトップ機から新型ノートに情報を移すのが面倒くさい。今までのデスクトップ+子機で新親機に接続できないものか。試しに電波を探索してみると、親機の送信波を探り当てました。セキュリティキーを入力したら見事接続!受信状況も比較的安定しています。これでデスクトップと新型ノートの両方で無線が使えるようになりました。
 もしかすると今までつながらなかったのは単にセキュリティーの設定を間違えていたからかもしれません。でも旧親機は受信状況が不安定で、少し場所をずらしただけで受信に時間がかかったり、ということがしばしばあったことを考えると、3階でも受信できた新親機にはかなり信頼をおいています。新親機の末永い活躍に期待して。


7月22日

 今日で満5年の結婚記念日を迎えました。
 1日1日は長いようでも、過ぎてしまえば意外とあっという間の5年間、にも感じます。

 5年間の結婚生活は、外側から見ると順調そうに見えますが、実はこう見えて結構山あり谷ありでした。
 最初はお互いの生活スタイルの些細な差でたぴたぴ衝突し、妻が1週間も口をきいてくれなかったこともよくありました。
 実家家族以外と一つ屋根の下で生活を共にする(合宿は別にして)のが初めてだったので、慣れないことで余計に疲れる経験も多かったです。
 それでも新生活に少しずつ体を慣らし、半年後にはお互い何を考えているか、どのように行動すべきかが分かるようになってきました。トラブルや衝突も少なくなり、ここにようやく安寧の日々を迎えられるようになってきました。
 満2年を迎える直前に新居が建ち、義母を迎えて3人の生活となりましたが、妻にとっては実家に夫を引き連れて戻ったような格好でもあり、3人がそれぞれに役割を分担、協力して今のところは穏やかに過ごせています。新居の住み心地が良好だから、というのもありますね。

 結婚前と後で大きく変わったことの1つといえば、外出をあまりしなくなったことです。結婚前は大型連休や夏休みごとに各地へ一人旅していたし、2人でのデートも2週に1度遠出をしていました。ただ結婚してからは、妻があまり遠出したがらないせいもあってか、自分自身も外出する機会が少なくなりました。
 5年目のこの日も、特にどこかに出かけるという訳でもなく、いつも通りの休日を過ごしました。夕食にケーキを付けたのがいつもと唯一違うところか。
 これから10年、15年とさらに一緒に過ごしてゆくことになるでしょう。その頃までには新しい家族が増え、生活スタイルも子供中心で大きく変わってくることになるのかな、と思います。そのときにはまた、2人だった頃の生活を懐かしがったりして。


7月16日

 ここ数日、勤務先近くの小さな公園で、トンボをたくさん見かけます。
 その数ざっと100匹以上。
 よく晴れた日に、森の緑の上を縦横無尽に飛び交っています。
 回りをビルに囲まれた東京都心部ではこのような光景とは無縁と思っていたのですが、
 彼らはどこからやってくるのでしょうか。

 ご存知の通り、トンボは幼虫時代を水の中で過ごし、他の昆虫の幼虫を捕食して大きくなります。
 すなわちトンボの成長には池や沼などの水回りが不可欠な訳ですが、
 勤務先周辺ではこのような水回りが全くといってよいほどありません。
 最も近いと思われる場所が、日比谷公園内にある池。しかしここでも1km以上離れています。
 そしてその北にある皇居のお堀。トンボの生まれ故郷に相応しい自然豊かな環境ですが、
 すぐ脇に皇居の森や日比谷公園があるのに、ここから大小ビル群の中を、街路樹を頼りにわざわざ1km以上も移動してくるのでしょうか。ちょっと考えにくいような気もしますが..。

 気になったのでネットで調べてみると、トンボは種類によって数百から数千キロの距離を集団で移動するものがある、と書かれていました。彼らにしてみれば、皇居から虎ノ門まで1kmくらいの距離などお手のもの、ということか。
 それから、虎ノ門で見かける種類は、ノシメトンボというらしいです。日本各地で普通に見られるトンボの一種とのこと。ノシメトンボも、アキアカネのような大移動はしないものの、そこそこ行動範囲が広いらしいです。
 とはいうものの、コンクリートジャングルの中に隠れた森を見付け出し、そこで大乱舞を繰り返す彼らの能力は、どこでどのように身につけたのだろうか。謎は深まるばかりです。


7月8日

 自宅最寄り駅の近辺には、ちょっとした夜の繁華街があったりします。
 繁華街といっても昭和30〜40年代の赤ちょうちんやスナックがそのまま残っているようなもので、
 それらが10数軒も集まっているのはある意味壮観です。まるでふた昔前の時代に引き戻されたかのよう。
 駅から少し離れた場所には、これまた古いゲームセンターやホテル(ラブホテルか?)も見られます。
 急行停車駅でもないのにこれだけの繁華街があるのは何でだろう。昔、駅近くに工場や総合病院があったことの名残?これらがなくなった今でもその多くが営業できているのはなぜ?いつも不思議に思いながら、通勤のたびにこの怪しい通りを通過しています。

 その繁華街のスナックが3軒続きで店をたたみ、先週取り壊されました。
 いずれも戦後建てられたと思われる、現在の感覚から見ると少々お粗末な造りの建物で、今の時代まで残っていたことに驚きを感じるくらいです。解体作業は3軒立て続けに行なわれ、1週間もかからずにまとまった(とはいってもあまり広くないですが)更地となりました。
 駅近くでもあり跡地がどうなるか気になり、朝夕に通りかかるたびに観察していましたが、程なくアスファルト舗装され、その翌日には設備が取り付けられた上でコインパーキングとして営業を始めていました。
 すごい早業。しかし狭い繁華街の一角、車の乗り入れが難しい場所にコインパークを作ってもうかるのだろうか。オープンしてから1週間様子を見ていましたが、8台分スペースがありながら車が1台も止まっていないことが多く、あっても多くて3台まで、という状況。
 空き地のまま放置するよりはましかもしれませんが、せっかくの駅近くの土地がもったいないような気がしてなりません。
 もしかすると、その裏にはもっと大きな再開発プロジェクトが絡んでいるのかも。それが本決まりになるまでの間は仮の駐車場として、ということかもしれません。5年後、この土地に変化が出るかどうか期待して観察を続けます。

 一方駅から少し離れた自宅周辺は宅地開発が盛んに進められています。今年の春、畑だった場所に一戸建て住宅が7軒建ち並びました。7軒ともすぐに売約・入居済みとのこと。続いて広い月極駐車場が、約10軒分の宅地として売りに出されました。以前に書いた自宅裏の新築ワンルームも一通り埋まっていて、新築物件は人気が高いようです。
 こうして見ていると、その場所に応じた最適な土地の使い方って何だろう?と考えさせられるこの頃です。


7月1日

 勤務先最寄駅の1つである虎ノ門は、以前も書いたように新橋の喧噪から離れたロケーションで、新橋と違う意味で個性的な飲食店が多いです。夜の宴席で一度は使ってみたいと憧れつつ、そのようなお付き合いが少ないのでいつも灯りを横目にそそくさと帰っていく毎日です。
 そのような中、最近見つけたお店が、

 「おひとりさま向けスパゲティ専門店」

 早い、うまい、安い。
 スパゲティを牛丼屋や立ち食いそば屋などと同じ気軽さで利用できるのがポイントです。
 店に入るとまず入口に食券の自販機があります。メニューは7種類。量は小・中・大・特大から選びます。普通、スパゲティ専門店はメニューが豊富でどれを選んだらよいか迷いますが、メニューの種類を絞ることでお品物が早く出てくるのはありがたいです。貴重な昼休み、待っている時間はもったいないので。
 店内はカウンター席にいすがずらりと並べられ、一人客でも入りやすい造りになっています。客層の9割は男性で、今までのスパゲティ屋とは違い、もはやラーメン屋感覚。回転率も高く、経営的にも大変効率的です。
 食券を買って待っているとほどなく席が空きました。食券を差し出して注文すると、料理人さんが目の前の厨房で麺を炒め始めます。慣れた調子で具材を混ぜて味付けて、注文の品が出てくるまではわずか3分。昼の書き入れ時、2台のガスレンジは戦場さながらです。
 で、お味の方は。太い麺にあっさり系の味付けに大満足。小(550円)を頼んだのがちょっと失敗だったかな、次回からは中を頼むことにしよう、
 サイドメニューにはビールなどアルコール類もありますが、夜の店じまいは早く、20時には閉まってしまうので、帰りが遅くなったときに立ち寄れないのが残念なところです。あと2時間遅く空けていれば、仕事の後に、締めの食事にとさらに利用価値は高くなりますが..。

 虎ノ門近辺にはもう1つ、別の炒めスパゲティ専門店があります。こちらはもう少し安く、イートインで490円から。お持ち帰りは390円からと、コンビニを意識したお手ごろ価格。お昼時に行くと、お持ち帰りカウンターにはいつも行列ができています。店の名前の「焼きスパゲッチ」(スパゲティではなくて)というのがなおさら食欲と郷愁をそそります。
 スパゲティが日本に広まって約40年。気取ることなく普段着感覚で食べられる庶民の食事へと裾野は広がりつつあります。でも思えば、今まで何でこんなお店がなかったのだろう、と思うことも。ちょっとした気付きと行動で、新しいビジネスチャンスは発掘されるようです。

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