メゾン 道の果て

5月31日

 4月初めに発令されていた緊急事態宣言が今月中旬以降順次解除され、最後に残っていた首都圏と北海道でも先週25日に解除となりました。東京都内で一時期200人前後に達していた新たな感染者数も10人前後までに減り、回復退院者が増えた結果、現在の入院者数が通常管理できる範囲に収束したということなのでしょう。
 宣言解除を受けて地元の小学校も授業を再開することになりました。生徒が居住する地区によってAB2つのグループに分け、
教室の座席数を半減させてAB交代で授業を行います。
 ・5/29:ホームルームのみ実施。A地区は8時台登校、9時台下校。B地区は10時台登校、11時台下校。
 ・6/1:始業式(校内放送)。B地区は8時台登校、9時台下校。A地区は10時台登校、11時台下校。
 ・6/2〜5:午前のみ1日おきに登校。A地区登校日はB地区は休校。B登校日はA休校。
 ・第2週:午前と午後の部に分け、A午前B午後、B午前A午後を交互に。
 ・第3週〜:AB全体出席による授業を再開
 というように段階的に授業時間を増やす対応を取っています。
 一方で会社は当面の間、在宅勤務を基本とする方針を継続することになり、感染拡大以前は在宅勤務回数に一定の制限があったものを、逆に事業所勤務の回数を制限する運用に切り替えました。在宅で業務が回るのであれば何も会社に通勤する必要はないわけで、会社もようやくこれに気づいたか、という感じです。定期券は5月中旬で期限切れとなり、通勤する機会がなくなったので更新をしていません。およそ毎月15日以上の出勤が定期券の元を取る損益分岐点となっているので、出勤実績0日の先月はもちろん、週3日出勤であっても定期を買わずに個別精算した方が安く上がります。
 地元の商店街では宣言解除以降、出歩く人の数も心持ち増えてきました。隣町の駅ビルは本日現在、食品や書店を除きまだ閉店していますが、駅前のパチンコ屋も再開して賑わいが戻りつつあります。子供英語教室や大規模フリーマーケットも、6月20日辺りから順次再開の見込みです。

 先月、政府が「全国民に1人10万円ずつ支給する」特別定額給付金の配付を決定しましたが、この週末には地元自治体でも手続きが始まり、我が家にも給付金の申請書が郵送されてきました。家族3人で30万円もらえます。確かに1人10万円をもらえるのは喜ばしいのですが、単純計算して国民約1億2000万人×10万円で12兆円以上の国家予算が必要となります。ただでさえ国債を大量発行して国民や世界から借金しているのにここに12兆円以上の負担がかかったら..数年後に国家財政が破綻して消費税が30%とかにならなければよいのですが。
 同じく政府から支給される「全世帯にマスク」は、本日時点で届いていません。近くのディスカウントストアでも各種マスクが販売再開となり、値下がりして入手が容易になってきたので、マスク配付の意義はかなり薄れているように感じます。市内で「使われていない『アベノマスク』を回収して発展途上国に届けよう」という貼り紙を見かけました。送った先でどの程度役に立ってくれるかは送り先国民の健康意識次第ですが、その意識が高まっていることを願っています。


5月24日

 Zoomオンライン飲み会を体験してみた話。

 ウイルス対策で外出が難しくなっている昨今、ネットを使って会合をする機会も増えてきました。
 今までも、実際の会合にSkypeで参加したり、遠隔で勝手に飲み会をしたりということはありましたが、リアル会合のおまけのような位置づけで、傍聴者、オブザーバー的な意識がどうしても付いて回りました。
 それが外出自粛要請以降、大きく変わってきました。会社ではチーム全員が強制的に在宅勤務となり、毎日Skypeの音声,チャット機能を使って連絡を取り合っています。
 一方でごく最近になって、Zoomというネット会議システムの存在を初めて知りました。会社では全社員にSkypeのIDが割り当てられているのでSkype会合が標準になっていますが、回線容量が逼迫して会話が難しくなることも多く、緊急避難的措置として社外回線経由でZoomの利用を許可するとの通知があり、Zoomって何だろう、ということで調べると、「Zoom飲み会」「Zoom就活」「Zoom婚活」などといったワードがヒットし、遠く離れた人たちをバーチャルで集めるツールとして急激に広まったことがうかがえます。
 ではZoomとSkypeはどこが違うのだろう。主な違いについてはZoomのサポートページに詳しい説明がありますが、要するにSkypeは参加者各個人にIDが必要なのに対し、Zoomは個人IDがなくても、主催者が会議室の場所をメールなどで知らせれば誰でも自由に参加できるというのがポイントです。1〜2名の会合は時間無制限で無料、3名以上は40分まで無料ですが、主催者が月額1,500円余りの利用料を払えば時間制限がなくなります。1,500円余りという金額も、リアルに集まって飲み会で1人3,000円以上+交通費、に比べて圧倒的に安く、オンライン飲み会での利用が多いのもうなづけます。

 先日、大学合唱団のOB役員会と現役生との会合で初めてZoomを利用してみました。主催者からメールで会議室情報を受け取り、開始時刻にその会議室にログインするとZoomアプリがインストールされ、会議室が表示されます。画面には10人余りの参加者が、それぞれ現在の居場所から生出演しています。カメラ付きのパソコンやスマートフォンさえあればどこでも同時生中継できる。便利な世の中になったものです。また自分の画面の背景を好きな写真に切り替えられる機能もあり、見ていて面白いです。
 オンライン飲み会ということで各自酒やつまみを持参しての会合でしたが、会話のスタイルも、リアルの飲み会では時間が経つと分かれて2〜3人の間の会話になりがちで後から割り込みにくいですが、Zoom会合では常に全参加者の会話が聞け、誰が今話しているのかもインディケーターで確認できるので、すべての参加者の人となりが分かるのがメリットと感じました。一方で会合参加者が多いとその分、話し足りない感もありますが、ここは会議時間を長く取ったり、チャットを併用したり、必要に応じて別途個別対談といった工夫でカバーできるかと思います。

 合唱団会合の次の週には、子供の英語教室でオンラインレッスンが開催され、ここでもZoomが活用されました。Zoomは同じ会議室に100人までが同時参加でき、主催者側の先生が身振りを交えて話すと、同時に表示できる25人の子供たちの画面が一斉に反応します。25人の同時リアルタイム中継画面に、うちの子供も興味津々です。
 さらにその週末には会社のオンライン飲み会も実行され、Zoomを利用する機会が急増しています。
 Zoomの登場で、通信環境さえあればどこでも会合に参加できる。リアルではスケジュールがなかなか合わなかったた人たちとも、ネットを通して再会できる。さらにはオンラインで総会や演奏会の中継などなど..Zoomの可能性は広がります。


5月14日

 プラレールで車輌を自作してみました。

 前回も少し触れていますが、地元、東武伊勢崎線に絡む車輌形式が地下鉄直通を中心にここ数年間で充実してきました。その一方で製品化されていない形式もまだ多く、特に東武線全体に渡って活躍している通勤車輌はなかなか発売されません。
 それならば自分の力で、かつ簡単に、車輌を作り上げる方法がないかと、この数ヶ月ほどネットの作例をいろいろ調べて思案してきました。既製品車輌を改造した動画は数多いですが、プラ車体を切ったり削ったり塗装したりの、鉄道模型並みの重改造を伴うものばかりで、改造のために既製品を買うのがもったいないだけでなく、小さい子供がいる住環境にはかなりハードルが高いです。
 そこで着目したのがペーパークラフトの手法。半年ほど前、紙で印刷した建物を組み上げてプラレールのレイアウトに並べたことを書きましたが、紙の材質や表現方法を変えていけば車輌にも応用できるのではと思い、試しに手元にあった光沢の写真用紙を使って車体の絵を描いて印刷したところ、想像以上に既製品と質感が合うことに気づきました。あとはどのようにしたら既製品車体並みのレベルに作れるか、わずかな暇を見つけては研究を重ねてきました。
 既製品車体を観察すると、ドアや窓の部分は一段奥に引っ込ませて表現されていることに気づきます。多くのペーパークラフトでは1枚のシートに外板から窓枠,窓,ドアなどの要素をすべて描きがちですが、その結果立体感がない平板な仕上がりになり、違和感を感じます。ここを内張りと外張りの2枚構成にして、外張りで開口部を空け、内張りでドアや窓サッシを描くことで立体感を表現してみました。
 開口部は角が丸くなっている事例が多いですが、1mm穴ポンチで四隅に穴を空ける手法でクリア。窓部分は既製品でも穴を空けずに黒で塗りつぶす事例が多く、今回の工作もこれにならっています。
 車体基礎は段ボールを切って組み立て、既製品車体とそっくり交換する方法にしました。既製品車体に外装をかぶせて遊ぶ事例もありましたが、屋根上のクーラーなどが実物と違ってしまうので、一から車体を作ってしまうという考えに達しました。段ボールは大きさによって厚みも複数種類ありますが、小物用の1mm厚が最も加工しやすく、組み上げた後の変形や変状も少ないので、1mm厚を基準に設計しています。

 4月初に緊急事態宣言が出て以降、家にいる時間が多く確保できるようになり、車体自作を本格的に実行に移しました。
 今回作ったのは東武8000系です。伊勢崎線では館林以北のローカル区間を除き営業運転から撤退していますが、レイアウトで曳舟駅や西新井駅を再現するには今でも8000系が欠かせないので、これを自作第1号に決めました。4月中に表計算ソフトによる外装設計を終え、大型巣ごもり8連休で段ボール車体を作り完成、データ公開させるという計画で進めていましたが、実際に作ってみると細部の設計見直しや手戻りが多く、並行して動画の撮影編集もしていたので思ったよりも時間を費やし、公開は連休が明けてからとなりました。
 完成した自作8000系を既製品と並べてみると、内外張り2枚構成の効果は大きく、既製品の横に置いても遜色ない仕上がりに、我ながら驚きつつ眺めています。
 次回作も準備に入っています。今度はステンレス車体の10030系にしようと。ステンレスの表現はアルミテープとインクジェットプリンター対応の透明フィルムを組み合わせ、ビード表現はだまし絵の手法で..紙の力でどこまでできるか、研究は続きます。

・別館サイト「プラレール車体自作推進室(仮)」を立ち上げました。動画や図面はこちらでご覧になれます。


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