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道の果てから

Vol.2('99.11) OB,OG

 11月20日(土)に、大学の合唱団、さわらびコールのOB,OGによる集まりがありました。今回はその幹事役という仕事を通して、思ったことを書きたいと思います。
 一口にOB,OGといってもいろいろな世代がいます。さわらびコールは民謡研究会として昭和30年に設立されて以来、実に44年の歴史を誇る合唱団であります。卒業間もない世代、僕をはじめとした卒業数年目の世代から、上は卒業43年目、会社も定年退職し悠々自適の世代まで、いろいろな卒業生がいます。これを組織化したのが、「民研・さわらびOB会」です。
 民研、という名が付くことでもお分かりのように、中心となっているのは昭和30〜40年代の卒業生で、実質的にはその世代の同窓会といった雰囲気が強いです。僕が生まれたのが昭和45年ですから、親と子ほどの世代の違いがあります。
 我々の世代が「民研・さわらびOB会」と関係を持つようになったのは、僕が委員会をしていたときだったと思います。現在でも続けていらっしゃるかどうかは分かりませんが、僕の世代では定期演奏会の情報を「ぴあ」に掲載していました。クラシックコンサートの部門に分類され、他の数多くの合唱団や楽団の中に埋もれて数行、開催日と場所などが載る程度ですが、それをたまたま創設世代の方が見てくださって、演奏会当日に盛花が贈られてきた。そこから我々との付き合いが始まりました。そしてそれが現在まで続いています。毎年定演や新歓のコンパには民研代表の方が必ず来られるまでになっています。
 さて、僕が民研世代の方と本格的にお付き合いするようになったのは、実はごく最近のことです。
 卒業してOBになってからも毎年のように新歓コンパや定演には顔を出しました。これはOBになってもさわらびの活動を応援しているからに他ならないのですが、その行動の熱心さゆえ?2年ほど前に民研世代の方から直々に役員就任の依頼を受け、民研世代と我々の世代、そして現役生との交流の架け橋となるのであれば、とこの役を引き受けました。それまでは民研・さわらびOB会とは縁がなく、総会も40年記念のときの1度参加しただけでした。
 正直なところ、世代の違いにはまだまだ戸惑いが多いです。それでもお互いにその間を少しでも近づけようと努力しています。総会を始め、夏や冬の飲み会にも参加するようにしました。おかげ様で民研世代の方の何人かとは顔なじみになりました。

 さて、今回「民研・さわらび総会」の幹事を僕が担当することになったのですが、これは今までの昭和30〜40年代中心の会合、という考えから抜け出し、世代を越えて広く交流を広げようとする動きでもありました。僕が幹事を担当することになったのも、その動きに同調したからに他なりません。
 しかし現実はそううまくは動かないようで、今回の会合でも我々若手世代の参加は残念ながら少数でした。会費が高いとかいろいろ原因は考えられますが、最大の要因はやはり世代の違う人達と付き合うことに抵抗があるからなのでしょう。実際に若手だけで企画をしたり、卒団生の結婚式2次会となるとたくさんの人が集まってきます。
 ただこうして年1回でも世代を越えた会合が持たれるのは、あらゆる意味において良いことだと思います。最初は各世代の代表が集まって情報交換することから始めて、少しずつ時間をかけてその幅を広げていけたら、と考えています。
 OB,OGについてはまだ書きたいことがありますが、長くなりそうなので、項を改めて書くことにします。

  平成11年12月16日

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