「丸の内センターだより」'99-4

 毎年の夏合宿に、定演にと7年余りに渡って活躍してきた僕のビデオカメラでしたが
先日外出中にうっかり落としてしまい、しかも運悪く落ちた場所が水の中だったため修
復不能となり、あっけなくご臨終を迎えてしまいました。古い機種でしたが使い込むだ
け愛着があり、また現在の新機種にも付いていないタイトル効果の機能も充実していま
した。それだけに残念なことであります。
 代わって登場した2代目のビデオカメラは大宮市内の中古の店で4万円で入手したも
ので、Hi8対応の8ミリ方式です。4年前の機種ですが、ファインダーがカラーになっ
たり、映像の設定がさらに細かくなったりのレベルアップがされています。一方で充電
池の充電時間がやたらと長くなったのはレベルダウンですね。しかし4万円の出費は大
きかった。4万円あれば東京から福岡まで飛行機で往復できますからね。

 今月は「みどり」について。
 先月のこのメールで、自宅の前の小学校の桜が満開、と書きました。その桜も散って
半月、新緑が芽吹いて美しいです。
 僕にとって四季のうちで最も好きなのは春です。特に4月半ばから5月にかけての頃
、ちょうど今の時期ですが、この季節は特に好きな時期であります。朝晩の冷え込みも
なくなり、防寒装備もしなくてよく、とても過ごしやすくなるのもこの時期です。寒が
り屋の僕にとっては待ちに待ったこの季節です。
 でも、それ以上に僕がこの5月が好きなのは、「みどり」が楽しめるから。
 この時期、梅や桜の花はすっかり散ってしまいますが、そこからたくさんの若葉が芽
吹き、木々は新緑に彩られます。その新緑が見たいのです。
 満開の桜並木にも魅力はあります。自宅の隣の小学校にも桜はありますし、毎年桜の
時期には地元の川沿いの桜並木を自転車に乗って見物に行くことにしています。
 しかし、桜というものは咲いてから散るまでの時間が短い。満開になると見物人が訪
れて、ゆっくりと眺めていられない。それに桜は満開でもその周辺の他の種類の木は芽
生えていないし、下草は緑なので釣り合わない。おまけに桜の咲く時期は少し肌寒い。
 これに比べて若葉の時期は、桜だけでなく他の樹木や草も一斉に黄緑色に染まり、色
の面でも統一感があります。とりわけ黄緑の中に日の光が差し込んできたときは、何と
いうか、ウキウキした気分になりますね(古い)。

 自宅には小さいながらも庭があり、何十種類の木が植えてあります。常緑樹のツゲや
松にも新芽が生えて、濃い緑を覆うように若緑に染まっています。裏の柿の木も若葉で
黄緑色になっています。ツツジの木も黄緑色。一面の黄緑の世界です。今は学校の桜や
イチョウも黄緑色。これを眺められるだけでも、この世に生まれてきてよかったなあ、
と感動しています。

 でもやっぱり人工のみどりなど、自然のみどりに比べたらかなわないものがあります
ね。最近はあまり出かけてはいませんが、以前は月に1回は必ず山登りに出かけていま
した。これも自然のみどりを求めての行動でした。森の中に1歩足を踏み入れると、ど
こかほっとするんですよね。人工物の音が聞こえない、緑一色の空間。
 近いうちにみんなでハイキングに行きましょう。行き先は奥武蔵、新緑と景色をたっ
ぷり堪能して、帰りはぜひ「さわらびの湯」へ。一度やってみたかったんですよね。
参加希望の方は、メールをください。早速企画しましょう。

                     平成11年5月3日