メゾン 道の果て

えんぷつ 週観 道の果てから

5月27日

 1月15日の当欄でゴルフ練習場の施設が解体されたことを書きました。
 この日の文章の最後にこう記しています。
 跡地には新たに商業施設が立つようですが、数年後それが完成したとき、昔の姿を思い出すことができるのでしょうか。子供の気持ちに帰ってゴルフをしてみれば思い出すかもしれませんが。

 これを書いてから1ヶ月後、跡地では遺跡の発掘作業が行なわれていました。
 春のお彼岸の頃、建物の基礎工事がいよいよ始まりました。
 そして、それからわずか2ヶ月で、
 跡地の一角に新しいうどん屋が開業していました。
 メインとなるホームセンターも、建物がすっかり出来上がり、
 商品の搬入が終われば、こちらも開業を待つばかりの状態です。

 どちらも立派な建物です。
 3ヶ月前は土器の発掘作業中で、建物の資材すらありませんでした。
 ほんのわずかな期間で、
 あれだけ立派な建物が完成してしまうのが信じられないです。
 「数年後」だと思っていた話は、わずか2〜3ヶ月の間で劇的な変化を遂げています。

 うどん屋は郊外のファミリーレストランのような趣です。
 開業して間がなく、店の前には花輪が飾られています。
 店内は木の質感を生かした内装になっていて、多くの家族連れが食事を楽しんでいます。

 ホームセンターとうどん屋。
 一瞬想像しにくい組み合わせですが、少し落ちつぃて考えれば、実は密接な組み合わせになります。
 ホームセンターに買い物をして、そのついでに隣のうどん屋で食事。またはその逆。
 ホームセンターに出入りがあってこそうどん屋の収入が上がるし、ホームセンターもうどん屋に少しは助けられる。
 あまり車の通りが多くないロードサイドですが、脈絡のなさそうでありそうな2軒を組み合わせることで相乗効果(シナジー)を出そうとしているのでしょう。
 この方針が果たして成功するか、見ものです。

 そういえばこのうどん屋は中学校の通学路上にあるんですね。一般的なファミレスでもファストフードでもラーメン屋でもなく、うどん屋を誘致したのは、実は部活帰りの中学生が来るのを見越し、彼らに健康的な食事を食べさせてあげたい、施主のそんな思いが込められているのかもしれませんね。実際そこまで考えられていたのかは分かりませんが....。


5月20日

 会社の販売会議の運営要員として、新宿のとあるホテルに半日出かけてきました。

 そのホテルには100人は入れそうなほどの大きな喫茶店がありました。
 2階部分は吹き抜けになっていて、1階にある喫茶店の様子を上から眺めることができます。

 平日の午後、喫茶店にはありとあらゆる種類の人々が集っていました。

 遅い昼食を楽しんでいるカップル。
 お目当てのケーキを並べながら談笑している、主婦とおぼしき中年の女性たち。
 コーヒーを片手に新聞に見入っている、スーツ姿の男性。
 会話は少ないけれど、仲むつまじく見える老夫婦。
 趣味の話で盛り上がっていそうな老紳士5人のグループ。

 そんな中、気になったテーブルが1卓ありました。
 そこにはスーツ姿の若い女性が3人座っていました。
 シニアらしい1人が一方的に話をし続け、残りの2人は時折メモをとりつつ、うなずきながら聞いています。
 彼女たちはいったい何の話をしているんだろう。
 商品説明のセールストークにしては、卓の上に資料は広がっていないし。
 そうでなくとも何か説明するときは資料の1つは出ているはずです。
 それとも資料を作らない事情があるような、訳ありの打ち合わせとか?
 しかもそれを事務所とかでなく、わざわざホテルの喫茶店まで来てする理由は?
 会話が聞こえてこないので、余計に想像をかきたてられます。

 世の中のものの見方はいろいろありますが、
 群衆の動きを遠くから観察するのも、間違いなくその1つでしょう。
 駅に出入りしたり、待ち合わせたりする人々。
 そこにいる彼女、誰を待っているのだろう。
 小さなドラマたちが、今日もうごめいています。


5月14日

 今週、定期券を更新しました。
 JR東日本線を通勤に利用していて、定期券はSuicaを使っています。
 定期券をSuicaにしてから早いもので1年半が経ち、自動改札で「タッチ&ゴー」はもはや日常生活の一部です。
 そのSuicaに新しい機能が付いたときき、今回の更新に合わせて新機能付きのカードに交換してきました。
 新しい機能とは、いわゆる「電子マネー機能」、JR東日本の駅構内にあるお店で、このSuica定期券を使って買い物ができる、という代物です。定期券で買い物ができるなんて、以前は考えてもみなかったですよね。
 電子マネーも最初は大したことないと思っていたのですが、Edyカードの方を使ってみて、お金のやり取りする手間がなくなる、精算のスピードアップといった効果が魅力で、会社のセキュリティーカードにEdyが付くようになってから、下のコンビニではもっぱらEdyカードです。でも利用ポイントが付かないのは本当に残念です。ポイント機能があればもっと積極的に使っているのに。

 カードの交換はSuica券売機を操作すれば自動でやってくれます。出てきた新カードはペンギンの絵柄入り。この絵柄が新機能対応の証しです。ペンギンの絵が描かれた定期券というのも、遊び心があって良いですね。
 駅構内にあるパン屋で早速使ってみました。精算のときに店員さんに定期券を見せて、読み取り端末にタッチさせれば支払い完了。この辺りはEdyカードと同じでスマートです。
 ポイント機能は、このSuicaでも付いていないです。Edyと同じように、早く付けてほしいです。
 それから駅構内の飲食店で利用できるのは大変ありがたいのですが、コンビニ「NEWDAYSキヨスク」でまだ利用できないのが、これまた惜しまれます。コンビニは個人的によく利用しているのでなおさら痛切に感じます。
 ともあれ、定期券で買い物ができる時代が到来。でも気が付いたら財布の中はカードだらけなんですね。キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、カメラ屋やパソコン量販店ののポイントカード、レンタルCDや古本チェーン店の会員証、などなど。精算するたびに財布の中をひっくり返す。これって本末転倒な気がしませんか?


5月8日

 今年の大型連休は、皆さんはどのように過ごされましたか。
 連続の休みは5日間でしたが、4月30日に休みを入れると7日間。5月6日7日にも連休を取ると11日間。
 または直前の1週間を全部休んで連続12日間、という休みも取れます。
 会社の中でもこんなぜいたくな休みの取り方で海外にバカンスを楽しんだ人が何人かおります。
 小心者の僕は回りに気を遣って計画年次を取ることもできず、暦通りに5日間の休みとなりました。
 まあでもせっかく5日も休みがあるのだから、何かしないともったいない。
 そこで、また旅に出ました。

 今回の目的地は四国です。
 四国は高校時代の宇高連絡船、10年位前に家族で高松と松山巡り、6年前にはうどん食べたさに高松に、と3度上陸したことがありますが、瀬戸内側のいわば表面的な部分しか見ていない。徳島県や高知県にまだ足を踏み入れていない。もっと奥地を見てみたい、という思いで、4日かけて四国全県を回るツアーを組みました。
 目標は、
  1.四国の鉄道線は私鉄、第3セクターを含めて全線乗りつぶす。
  2.高松に行ったら讃岐うどんを食べる。新名所、サンポートのラーメンテーマパークにも行ってみる。
  3.松山では坊っちゃん列車を見て、道後温泉に入ってみる。
  4.できるだけ多くの種類の列車に乗る。
などといくつか立ててみました。
 このうち1.については4日間で、香川県の琴電3線を除くすべての鉄道を制覇することができました。琴電も6年前に全区間を乗っているので、これを入れると四国の全線乗りつぶし達成、ということになります。
 これを達成するために、朝早起きして6時台の列車に乗り込む、ということを毎日繰り返しました。早起きがあまり得意でない僕には少々体にこたえました。疲れを取りに行くはずの旅が、かえって疲れを倍増させたりなんかして。
 時間の都合で達成がかなわなかった項目もありますが、ともかく4日間で日常を忘れ、四国の空気をこの肌で感じることができて何よりです。

 例によって写真を交えた旅行記を載せる予定です。でもその前に九州編がまだ終わっていないし。


5月1日

 最近コンビニで見かけた、新商品の値段です。
 期間限定のカップ麺 313円。 
 同じく、365円。

 金額としては今まで見たことのない数字です。
 ある意味新鮮、ある意味非常に中途半端。
 何で313円のような、変な金額を付けるのだろう、と思いました。

 でもよく考えてみれば、実は意味ある数字なんですね。
 313円は、1.05を割って四捨五入すれば、298円。
 同じく365円は348円になります。
 298円とか348円だったら、スーパーとかでなじみのある金額ですよね。
 そうです。これらの半端に見える金額は、消費税込み金額だったのです。

 思い出したのが、この4月に金額の消費税込み表示が法律で義務づけられたというニュース。
 例えば100円ショップに行って1品買ってレジに行ったら、
 「お会計 105円になりまーす。」
 と言われて、それって100円ショップじゃないじゃん!と突っ込みたくなることも多かったのですが、
 これからは堂々と100円ショップを名乗れる訳ですね。
 本屋さんでは今までも税込表示で本を売っていて、回りにある雑貨は税抜き金額で、どこからどこまで税込みなんだ!と思っていたのも、これからは税込で統一するんですね。はあ、すっきりした。
 しかし売る側にとっては大変な作業があったのでしょうね。
 値札やシールをすべて税込表示に取り替えたりとか。商品が何万点と置いてある店で、品物の1点1点にシールが貼ってある場合など、想像し切れないほどの苦労がうかがえます。店員さんは泣きたくなる思いで全部張り替えたんでしょうね。
 100円ショップは1点につき税金5円分、さらに安売りしなければならないでしょうし。売り上げた数は変わらなくても、外税の分だけ収入が落ちてもうけが激減するんですよね。今さら105円ショップなんて名乗れないし(笑)、

 がんばれ、100円ショップ。僕はせっせと利用して、地道に経営を支援していきます。

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