メゾン 道の果て

週観 道の果てから

1月28日

 2週間前、引っ越しのお手伝いをしたことを書きましたが、週末の3連休でも実は終わらず、翌火曜日も荷物の持ち出しが続いていたそうです。電気が止められたので、昼間のうちに大急ぎで作業を済ませたとのこと。さらに解体業者が直前になって「カーペットの処分は別料金」などと言ってきたので大騒ぎしてはがし、姉夫婦の家に持ち出したそうで。ご苦労様でした。

 そして、解体の日はついにやってきました。
 木曜日から業者が入り、作業を開始。木・金曜日は会社だったので現場を見に行けなかったのですが、土曜日にのぞきに行ってみると、母屋が瓦礫と化していて、重機が瓦礫をトラックに一生懸命積んでいました。1週間前まで人が住んでいた家屋が、妻にとっては思い出の家が、重機で無惨につぶされてくいくのは忍びなかったです。
 翌日曜日。この日作業はお休みでしたが、母屋は基礎を残して跡形もなくなっている状態に。一方で離れは屋根瓦こそはがされていましたが、この時点ではまだ姿をとどめていました。その離れも次の月・火で取り壊され、水曜日の夜までには、たくさん生えていた庭木も基礎もなくなってすっかり更地になっていました。
 その後、新たに盛り土が運ばれてきて、住宅の建つ部分一帯に、高さ20cmの位置まで盛られました。
 これは雨が降ったとき敷地に雨水がたまらないように、ということで今回の新築にあたってお願いしたものです。

 この週末の日曜日、地鎮祭が開かれました。
 一緒に住むことになる3人と、住宅メーカーの営業・設計・現場監督、そして八潮市内の神社から来た神主さんが同席します。
 天気は幸い良好でしたが、この時期のこと、土が相当ぬかるんでいて、参加者一同の靴は泥だらけです。
 営業担当(2年目の女性)はハイヒールを履いたままやってきて、靴下にまで泥がかかる始末。失敗しましたー、と苦い顔をしています。
 地鎮祭の進行は、神主さんが祝詞を読み上げた後、神主さんの言うとおりに玉串?をささげ二礼二拍手一礼。
 その後住人3人が交代で、片隅に盛った小さな砂の山に
 「えい・えい・えい」
 と掛け声をかけて鍬を入れます。
 最後に関係者全員が集まって、御神酒を空けます。
 設営や撤収も、神主さんはすっかり手慣れていてあっという間です。

 更地には土地の境界線、建物の建築部分の線が張られていました。
 だいたいこの辺りに建物が建つんだなあ、というのが、それこそ実物大で確認できます。
 長年の夢が、確かに現実に一歩一歩近づいているのを感じます。


1月21日

 今週末、39歳(!)の誕生日を迎えます。
 妻が、誕生日のプレゼントに自転車を買ってくれる、と言っています。
 結婚して現住所に住んでからこれまで1年半、自転車なしで過ごしていました。
 大きな買い物をするときは車で、そうでないときはダイエットを兼ねて歩く生活で、自転車はなくても大きな不便は感じませんでしたが、
 でもやはり自転車があれば、少し遠い半径数キロ範囲まで車を使わなくても出られるので、お言葉に甘えることにしました。
 さてどんな自転車がやってくるのか。また後日報告することにしましょう。

 僕が実家にいた頃には、プレゼントの習慣などありませんでした。
 誕生日にプレゼントをもらったのも小学生までだったし、クリスマスも縁がなく、お年玉も親からはもらっていないし。
 逆に母の日や父の日にも大した贈り物をしたことがなかったです。
 習慣としてのプレゼントを始めるようになったのも、今の妻と出会ってからのことでした。
 生まれて初めて(!!)、義理ではない(本命の)バレンタインチョコレートをもらったとき、かなり心動かされるものを感じました。
 身の回りでプレゼントの習慣がなかった僕にとって、何だか心の渇きが大きく癒されるようでした。
 そしてこの人となら付き合っていってもいいなと、強く確信しました。

 それからというもの、誕生日やバレンタインデーにはちょっとしたプレゼントをもらったりするようになります。
 おととしはマフラーを、去年は財布をもらいました。
 また両方の母親の誕生日、そして母の日にも、それぞれの実家にプレゼントを贈るようになりました。
 年の瀬には両方の実家同士でお歳暮の応酬になっていたり(笑)。でもこれも妻の家の良き習慣です。

 もちろん、僕も妻の誕生日にはプレゼントをしています。
 去年の8月(彼女は8月が誕生月です)には、ハンドバッグを贈りました。
 大手デパートを回ったりしたのですが、値段が高い割には面白い柄のものが見当たらず、会社帰りのたびに数多くのお店を巡り巡った挙げ句、上野駅構内の雑貨店でようやくこれは、と思うものを見つけました。
 それは牛を思わせる白黒まだら模様の柄のハンドバッグ。動物が好きな彼女にはぴったり、と思って早速買って帰りました。
 包み紙を開けると、やっぱり彼女は大喜び。選ぶのには悩みますが、その喜んでいる顔を見ると、悩んだだけの甲斐があったなあと思うし、
喜んでいる顔が見られてこそのプレゼントなんですねえ。


1月12日

 昨年春から続いてきた新居建設計画も、年明けとともに大きな局面に移りました。
 いよいよ今週から建設場所となる妻実家の解体が始まります。
 妻実家では昨年12月初めから荷物の整理を進めてきましたが、1階建てで狭いスペースにもかかわらず、部屋の中はびっしりと荷物が置かれて足の踏み場もない状況で、年末どころか正月を過ぎても整理が終わらず、とうとう解体前最後の週末を迎えます。
 10日からは引越業者のトラックがやってきて、完成までの間業者に預ける荷物を持っていってもらいます。トラックは何度か出入りし、相当な分量を持ち出してゆきましたが、それでもまだかなりの荷物が残っています。
 現在この家には妻の母親が1人で住んでいますが、解体から完工までの半年間は追い出されるので、妻の姉夫婦の家に居候することになり、生活に必要な荷物も姉夫婦の家に持ち出します。姉夫婦の家は車で約15分くらい。当然1回で運び切れる分量ではなく、何度も往復します。
 ガーデニングが趣味という母親は、狭い庭いっぱいに鉢植えを並べて育てています。園芸屋ができるのでは?と思うくらいにあふれ返る鉢植えの数。姉夫婦の家の庭に収まり切らず、僕が住んでいるアパートにもたくさん運び込みました。コンクリートのタタキだけの、味気ない南面にずらりと鉢植えが並び、雰囲気がずいぶんと変わりました。

 解体前に、初めて妻の実家を全部見せてもらいました。
 築40年余り、平屋建ての古い家屋。玄関を入ってすぐに6畳の居間、奥に4畳半、右隣に台所とトイレ、風呂。居間の隣は6畳、4畳、4畳半という構成です。荷物を引き払った後に目に付くのは、ところどころに落ちているほこりと、壁に貼ってあるペナントやアイドルのポスター。建物自体が古いだけに、歩くとみしみしと音を立てて揺れます。大地震が来たら、と思うと少々恐怖を感じます。
 隣には小さな平屋建てがもう1棟あって、こちらは姉夫婦が2年前まで住んでしました。現在は物置として使っているのですが、こちらは中を見て唖然。とにかく物を買ってくるのが好きな姉夫婦、買ってきたものが片付けられないまま2年余りも放置されていました。
 玄関入ってすぐの4畳半の居間は床が大きくへこみ、今にも抜け落ちそうな状態。片付かないアウトドアグッズやらケースやらおもちゃや本などが散乱しています。時計も電池がなくなってこと切れている状態。隣の6畳間も同様で、何だか夜逃げした後の空き家みたいです。
 裏に回ると、蔦が伸び放題に伸びています。切っても切っても生えてくるしぶとさで、ついには手が付けられなくなり、外壁やら塀やらにびっしりと根を張っては勢力をさらに拡大しています。しかしこれだけ大きくなった蔦も、解体整地で根こそぎ切られてしまう運命にあると思うと少しはいとおしくなるもの。そこでそのうち2〜3株を引っこ抜いて、鉢植えで育てることにしました。新居ができたら、庭に飾ったり、観葉植物の鉢に移植したりしようかな、と考えています。


1月5日

 今年もよろしくです。

 年末年始は前後に土日をはさんで、これは素晴らしい9連休。
 とはいっても実家片付けの用事や年始のあいさつ、飲み会とやっていると遠出する機会もありません。
 遠出したところで人が集まるところはどこも混雑してそうだし、せっかくの9連休をほとんど家で過ごす、ぜいたくな年末年始を過ごしました。
 食事も毎日自宅でとるので、連日同じような内容だと飽きてしまいます。
 そこで手元にある袋入り調味料も活用して、新たな麺料理を創作してみました。
 以前、お茶漬けの素を使ったスパゲティ(昨年11月9日)を紹介しましたが、その後に増やしたレパートリーを、ここでまとめて公開しましょう。

コンソメスープスパゲティ。キャベツと冷凍シーフードミックス(海老・イカ・貝類)をコンソメスープで煮て、この中に乾麺を投入して出来上がり。妻も喜んでいました。
 同じ要領で「お鍋のつゆ」を使った和風スープスパゲティも試してみましたが、さすがにこれはパスタよりも日本のうどんの方がお似合いのようで。
11/9の回でも少し触れたしょうゆスパゲティ。
万能ねぎ、鰹節、生姜おろしに加えて揚げ玉や辛子高菜も参加しています。
素麺のトマトソース煮込み。これは妻が持っていた料理の本を参考にアレンジしてみました。しめじ、えのき茸、キャベツを煮込み、トマトケチャップ(実際はマクドナルドのバーベキューソース袋の余り)とコンソメスープ、少々のオリーブ油で味付けしました。
 麺の量は70gでしたが、これでも多く感じます。素麺の場合は50gにし、麺が器の中を優雅に泳ぐくらいがちょうどよいというところか。

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