メゾン 道の果て

週観 道の果てから

7月29日

 最近のお買い物から。
 新居への引っ越しに伴う買い物も多いですが、今回はそれとは関係あったりなかったり。

 通勤用バッグとシェーバーです。
 バッグはおととしの1月に購入した1,000円ものを使ってきましたが、最近になって内側の革を張った部分がぼろぼろとはがれ落ちるようになり、その跡が薄くなって中の物が透けて見えるようになりました。薄い布1枚で持っている状態でいつ穴が開いてもおかしくなく、買ってからわずか2年半で電撃引退(!)することになりました。やはり安かろう悪かろうだった訳で。
 代わって7月に急遽登場した新通勤バッグは、4月の友人の結婚式でもらったカタログギフトから選びました。今までのバッグとよく似ていますが、ずっと耐久性を考えられた作りになっています。これから長い間、通勤のお供に活躍してもらいましょう。
 シェーバーは従来、東芝の充電式(生命保険会社からもらった)を15年に渡って使い続けてきました。我ながらよく長持ちしたと思いますが、さすがに最近は充電池が3分と持たない状態になり、毎朝の充電で不便を来たすようになっていました。
 今回購入したのはパナソニック製の乾電池式で、1,480円です。1,480円ですが、さすがは大手メーカー、今までの東芝以上に優れた切れ味です。乾電池は単3形2本。充電池でも使えますし、デジカメなどで使い切ったり会社のゴミ箱に捨ててあったりしたものでも、乾電池チェッカーで残量が少しでも残ってさえいれば使い回せる、単純な構造にして優秀なパートナーです。

 ベッドルーム用のタンス2台です。
 左の小さな方は会社の勤続15年記念のカタログギフトから選んだものです。ベッドの脇に置き、身の回りの小物を入れるのに使います。
 右のピンク色の方は、IKEAで1組9,800円で購入しました。同じ色・形のを2組買い、並べて夫婦の下着類を収納しています。
 両者とも自分で組み立てる形態で、1つ組み立てるのに約半日かかりました。木目の方はタイ製で、一部ボンドを使って接着する部分がありました。構造上の問題か、仕上げが多少歪んでしまったようで少々見苦しいです。
 一方のピンク色のはさすがはIKEA。ドイツの工業製品は作りがしっかりしていて、ねじやほぞもきっちり入り、ボンドなしでも手堅く組み立てられます。1台目こそ半日かかりましたが、2台目は慣れてきて2時間で組み上げました。2時間でできたのも、裏では電動ドリルの活躍もあったからこそで、ここにも機械化様々と、思わず頭が下がります。


7月21日

 今週は四半期末の資料作成で振り回され、連日遅い時間まで残業続き。せっかくの新居でくつろぐ暇もないくらいでした。

 そんな多忙なスケジュールの中、木曜日に工場見学に行ってきました。
 この工場見学とは「生産平準化によるコスト削減」、すなわち、週の中や月の中でも閑散日や繁忙日があります。繁忙日は工場の従業員が残業したり応援を仰いだりする一方で、閑散日は暇を持て余します。これを平準化することで、繁忙日の残業代や閑散日に持て余している部分のコストを削減しよう、という動きです。
 しかし製造部門が最大限に努力しても、営業部門が短納期の発注を繰り返すのでは平準化の効果がありません。そこで全国の営業部門にこの事情を分かってもらい、可能な限り長手番や、幅納期(何月何日から何日までの間に納品)を指定して発注するようお願いする、それが今回工場見学の目的です。
 我が部門はその工場見学の窓口という役割も担っています。従来は別のチームリーダーが担当していましたが、残念なことに8月で定年退職を迎えることになり、その仕事まで僕に引き継がれることになります。今回は引き継ぎ後初めて、事務局の1人として工場見学を引率することになりました。というか、工場見学自体初めてなので、興味を持ってお出かけしました。

 工場は福島県、阿武隈急行線の沿線にあります。東京から新幹線で約2時間。福島駅で乗り換えた阿武隈急行の2両編成の電車は、昼間のローカル線にしては割と多く乗っているなあ、と思いきや、工場の最寄り駅でその7割が降りてしまった。当社の出張客は、阿武隈急行線にとっては大切なお客様です(笑)。駅のホームからは工場の建物や看板が良く見えるロケーション。それもそのはず、工場までは歩いて5分の近さです。福島市内から電車でも通勤でき、実に便利です。
 工場の入口でIDカードを通して入門。プレゼンテーションルームでまずは工場の担当者から工場の概要、生産平準化の最近の取り組みについて説明を受けます。
 1時間ほどの講義の後、いよいよ場内を見学します。
 ここの工場では、デスクトップパソコンや小型サーバーを製造しています。コンピューターの製造というと、機械で全自動化されているのを想像しますが、ここでは製造ラインにずらっと職人さんが並べられていて、流れ作業で次々部品を取り付けています。全自動化も可能ではあるのですが、パソコンではモデルチェンジの期間が短く、かえって人の手で作っていった方が、その短いライフサイクルに対応しやすいからという理由で手作業のままにしているそうです。
 それでも人間のすることですから、間違いがないとは限りません。そこで1台ごとのオーダー内容はコンピューターに覚えさせ、ラインの職人さんは本体に添付されたオーダーシートのバーコードを読み取り、表示された必要部品を1点1点取り付けていきます。最後の点検で必要な部品が付いているか、余分な部品を付けていないかをもう1度バーコードリーダーで読み込んで確認し、ヒューマンエラーが入る余地をなくしています。
 また職人さんも初心者から熟練までいろいろなレベルの人がいるので、そこも考慮して初心者でもきちんと作業が行えるように作業手順の単純化、マニュアル化を進めています。熟練者でもマニュアルに沿って作業することで思いこみによるミスをなくす効果があるそうです。作業スピードの面でも、ある1人の作業員が工程をこなせずラインが止まったりする事のないよう、各作業員の位置にボタンが設置されていて、一定時間内に完了できないときにボタンを押すと、熟練のリーダーさんが飛んできて応援してくれる、という工夫もされています。 

 別の建物では、廃棄されたパソコンのリサイクル作業が行われていました。東日本各地から集められた廃パソコンは解体して部品ごとに分けられます。プラスチック1つとっても20余りの種類があり、特殊な光を当てて1点ずつ分別してゆきます。分別したプラスチックやスチロールなどの梱包材が溶かされ、新たなプラスチック材に再生されるまでを、窓の外から眺めることができました。個人の情報がたくさん詰まった廃ディスクなどは、秘密保持協定を結んだ埼玉県内の企業に運んで高熱で溶解するとか、ブラウン管は破砕してスラグにしても環境汚染の可能性があり使い道がなくて困っているとか、いろいろな話を聞くことができました。

 プレゼンテーションルームに戻り質疑応答の後、夕方に解散して本日の見学会はお開きとなりました。生産の現場を見ることで、普段使っているパソコンがどのように作られたか、そして行く末がどうなっているのか、公私両面で収穫の多い1日でした。今回は「生産平準化への協力のお願い」が目的の見学ですが、小中学生向けに「パソコンのできるまで」という観点で見せるのも良いでしょう。
 帰りの電車に乗り沿線を眺めると、赤く色付いた桃がたくさん実っているのが見えました。桃は今が収穫期。ぶどう畑も数多く、工場見学の帰りに旬の果物を買って家族サービスを。


7月12日

 新居は完成しましたが....その顛末記です。

 6月29日、月曜日。この日は会社を休んで、引っ越しの対応に当たります。
 朝8時に業者がぞろぞろやって来て、アパートに残っていた大型荷物を運び出し、新居に持っていきました。
 残っていた小物もすべて持ち出し完全に空にして、最後は部屋全体を掃除しておきます。2年間でたまったほこりもきれいさっぱりに。
 午後には新居にテレビなど電化製品が届けられました。今のところテレビが視聴できない環境のため、とりあえず最小限のセットアップ作業だけしてもらいます。また夕方には車を実家に退避させておきました。
 そしてこの日から新居に寝泊まりします。ベッドが届いていないので、寝室の床に布団を敷きます。
 翌30日は会社出勤。アパートの契約終了に伴う管理会社の立ち会いは妻に任せましたが、契約時に払った敷金・礼金(家賃2ヶ月分)は畳と壁紙の全交換にかかる費用で持って行かれ、結局戻って来ませんでした。
 7月1日。ケーブルテレビがこの日に入る予定でしたが、ケーブルテレビ会社の請負工事業者から、公道上の本線から新居までの距離が長く、直接取り付けると壁の強度に問題あり、と報告され、状況確認の必要が発生。当日の工事は延期して確認をとることにしました。おかげで買ったばかりのテレビもしばらく使えず、ネットもできず(涙)。テレビは幸い妻親戚からワンセグ携帯テレビを室内アンテナ付きで貸してもらえたのでそれで見ていますが、ネットばかりは対処しようがありません。実は前回の日記も、オフラインで作成したものをフロッピーに移し、電車で実家に行って実家のパソコンからアップしたものなんです。引っ越しの陰には、こんな不便もあったりする訳で。
 同じ日に、ニトリで注文しておいたベッドが届きました。早速この日からベッドを使わせてもらいます。
 7月3日。NTTの電話接続工事が入る予定でしたが、入口付近コンクリート工事が終わっていないがために業者の車が入れず工事不能。電話も1週間先延ばしになってしまいました。
 天気も梅雨末期特有の不安定ぶりを発揮してくれて、雨が降るたびに工事が中断。玄関付近の地面仕上げが第2週後半にかかってしまいました。延期したNTTの工事予定が9日になっており、それまでに終わるかやきもきしていましたが、8日にようやく入口部分の仕上げ作業が完了。9日には無事電話回線がつながりました。

 そして今日、待望のケーブルテレビ・ネットとの接続が開始されました。
 公道からの接続強度の問題は、住宅メーカーの現場監督と相談して、付近の柱部分で一旦受けることで解決。一応住宅の設計の段階でこの件は織り込み済みだったそうですが、このような行き違いもたまにはあるようで、とんだあおりを喰った結果になりました。
 でも実際に接続して、地上デジタルの美しさに感激。アナログと地上デジタル両方の電波を受信できるのでついつい比較してしまうのですが、本当に地デジの映像は、その現場にいるみたいです。ネットも今日から再び見られるようになりました。メールも先週実家で見て以来1週間分たまっていたので、一気に見ておきます。

 駐車スペースの工事が完了し、車が入れられるようになるのが次の月曜日夕方からということなので、実家に預けて置いた車を、昨日車検に出しておきました。ちょうど車検の時期が来て、使わないで置いておくならば車検を通しておこう、と。車検から戻ってくる今度の週末から、新居の駐車スペースに、妻の車と2台で収まります。

 一方、先週5日には、隣の空き地で地鎮祭が執り行われました。先週の写真1枚目(外観風景)の手前に広がる空き地です。
 どんな形の家が建つか楽しみであるのと同時に、建ったばかりの我が家が全景で楽しめるのもわずかな期間で終わってしまうのが残念でもあります。


7月5日

 ようこそ新居へ!
 今回はこのたび完成した新しい我が家へご案内します。

最寄り駅から徒歩10分、3色の瓦とクローバーの鋳物飾りが目印です。
近くには田んぼが広がり、夜な夜な蛙が合唱しています。
グリーンのドアの玄関から入ります。
下駄箱はロの字形、たくさんの人が来ても十分に収納できます。
1階ダイニングルーム。
オープンカウンター式のキッチンで、以前よりも明るい環境で料理作りが楽しめそうです。
隣には来客用の和室があります。正面は和紙ブラインドを下ろして、淡緑系の内壁と、木々の絵柄のふすま紙でぐっと落ち着いた雰囲気になります。それは森の中にいる感覚。
玄関の反対側には、お義母さんのキッチンと居間(和室)を造っています。
一人でも生活できるよう、小ぢんまりとした台所です。
浴室です。Yマハ製のシステムバスで、天井にスピーカーが付いていて音楽を楽しむことができます。とはいっても日常生活でこの機能を使うことはあまりなさそうですが。
2階に上がると、ベッドルームを始め収納を含め5つの部屋があります。これは子供部屋として計画している居間で12畳あり、将来は半分に仕切れるよう設計されています。
2階のトイレは壁・天井を全面松の板張りにしました。用を足しているときこそくつろぎたいと、個人の趣味で少々金をかけました。
 ちなみに1階にもトイレがあり、こちらは壁紙をピンク系にして飾り物をたくさん置き、「花のトイレ」を演出する予定です(妻親子の趣味)。
そしてこちらが自慢の3階小屋裏収納です。
天井高さ1.4m、壁・天井全てを板張りにしています。
プライベートな空間に、友達を呼んで座って語らうときに、また子供の遊び場に、利用方法はいろいろあるでしょう。
 中央にある壁はツーバイフォー工法の耐力壁です。せっかくの広い空間が仕切られるようですが、これも部屋をさらに細かく区切りたいときの基準線として、また荷物をうまく隠したいときに活用できます。

 この写真ではまだ家財道具が1つも入っていないので、大変すっきりとしています。
 今は荷物の搬入でこの家中が段ボール箱の海となっていますが、これから片付けを進めて、梅雨が明ける頃には本格的に人を呼べるようにしたいと思います。

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