メゾン 道の果て

7月25日

 今シーズン、自宅の庭にはミニトマトの鉢が並んでいます。
 小学校の生活科でミニトマトの観察をすることになり、子供1人ずつにミニトマトの種が配られました。種は1人に10数粒ほど配られ、自宅で発芽させて学校教育に必要な分だけ学校の鉢に植え替えた後、残りの間引き分を自宅で育てています。種だけでなく十分な生育に必要とされる肥料錠剤やその説明書きまで配られ、至れり尽くせりです。
 僕が小学校1年のときは朝顔、2年のときはヒマワリ、3年になって実の付く植物としてヘチマ、という記憶があるのですが、今の時代は幼稚園で朝顔、小2で食べられる果実を肥料付きでとは、やはり40年の差を強く感じます。
 5月に種まきをして順調に生育し、7月に入って花をつけ始めました。現在は緑色の実が少しずつ大きくなっています。まだ収穫できる段階ではありませんが、来月には実が赤くなって食べ頃になります。短い夏休みの観察にも持って来いでしょう。

 妻の親類でも同じように自宅の畑でミニトマトを作っていて、先日赤や黄色の実をいただきました。最近ではフルーツトマトといって果物のような甘さの品種も多く出回り、毎日の食卓でそれに慣れ切った感もありますが、久しぶりにトマトらしい味、多少の青臭さを感じることができました。やっぱりこれが本来のトマトなんだろうと。
 鉢植えやプランターレベルでも、野菜を自分で育てることは子供の教育にとっても有益ですね。今年もプランターできゅうりやオクラ、小松菜を育て、子供と一緒に順次収穫しています。
 その一方で生きもの、特に昆虫に関する教育は以前に比べて減っているような気がします。昔は青虫を捕まえてモンシロチョウになるまで飼育するというのが学校の授業の一環で行なわれていましたが、畑が少なくなったり青虫が農業害虫であるという理由で学校教育にふさわしくないと敬遠されてきているのでしょうか。それが虫嫌いの子供たちを増やしているような気がします。
 先日は自宅の風呂場にニイニイゼミ(!!)が侵入し、家族一同が驚愕する珍事がありました。妻や子供は、見たことのない虫がいる、と騒いでいたので何かと見に行ったら、まさかのニイニイゼミ。アブラゼミやミンミンゼミのように家の外壁に平然とたかって鳴いている 種類ではなく、めったに人工物の前に姿を現さないニイニイゼミが、それも自宅の風呂場にいたことに驚きを隠せませんでした。これも学校である程度、身の回りの昆虫という内容で教育しておけば、知らない種類の虫というだけで嫌悪することがなくなると思うのですが。
 それにしても小さな羽虫一匹すら入り込めないような環境にどうやって入ってきたのだろうと。洗濯物と一緒に?
 この後ニイニイゼミは近所の林にリリースしておきました。オスであれば少しの間鳴き声を楽しんでいたのでしょうが、メスだったのでその楽しみもなく、本来の野生に返してあげました。


 

7月18日

 自宅からやや離れた近所に、激安で知られる地場スーパーがあります。
 以前も書いたように、休日は自転車でスーパーをはしごして回っていますが、この店は、

 ・果物や野菜などの生鮮品が安い
 ・賞味期限間近の食料品を値引き販売

 というのがセールスポイントです。
 生鮮品は特に野菜が得意分野で、平日には野菜の詰め放題セールをすることがあるようですが、必要以上の野菜を詰め込んで買っても消費できなければ逆にもったいないので詰め放題はしていません。それでも普通に買っても自宅周辺の他のスーパーよりは安いです。
 果物は外国産を中心に少し変わり種の商品が、安く大量に並べられることがあり時々チェックを入れています。
 先日はフィリピン産パイナップルの小玉が1個70円台で売られていました。手のひらサイズの小玉といえ1個70円。熟して甘い香りを放っていて、食べてみるともっと激甘でした。
 バナナも他のスーパーで4本1袋100円くらいのところ、この店では70円台。タイムセールで50円台、さらに鮮度が下がって売り切りになると30円台まで下がることがあります。昨年末にはメキシコ産メロンが大玉で32円(税込)ということがありました。
 生鮮以外の食料品も多種多様に並べられていますが、ここでは時たま賞味期限間近の商品が大量入荷して並べられることがあります。コンビニ向けのはずだった菓子やカップ麺などの売れ残りもここに回ってくるようで、一癖ありますが定番とは違った味を楽しんでいます。山芳の「男気わさビーフ」が約半額で売っていたので調子に乗って買って食べたら、少々きつかった(笑)。ジュース類も、以前書いたジェーソンほどの品揃えではありませんが、500ml入り40円台での投げ売りがあったりします。

  このスーパー、テレビでもよく取材されている店のようで、以前は日本テレビの昼バラエティに登場したのを見たことがあります。
 先日、テレビ東京の大人気ドキュメンタリー番組をたまたま見ていたら、この店が登場していてびっくり。内容は、このスーパーに買い物しに来た人の家についていく、というもので、この日は子供7人の大家族の日常生活に1週間密着というものでした。大家族の家の周辺は僕が自転車でよく通過する場所で、あのドラッグストアはあそこにある、と叫びながら見ていました。近所の見慣れた光景が全国に放送されると少しうれしい気持ちになるとともに、近所にも日常的に小さなドラマが繰り広げられているんだなあと改めて思いました。


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