メゾン 道の果て

5月30日

 草花の観察にGoogleレンズが便利と聞き、スマートフォンにインストールしてみました。道端や河川敷に生えている雑草にスマホをかざして虫眼鏡マークで検索すると、これと同じ種類、次に近似の種類の雑草の写真を候補として数枚、すぐに表示してくれます。花とともに写っている葉や茎の形など細かい特徴も見分けて検索結果を表示してくれるのでびっくり。他にも商品や看板などに書かれた外国語を瞬時に翻訳してくれたり、画像と同じ商品がどこで、いくらで販売されているかを表示したりなど、かなりすごいです。Google検索を初めて使ったとき以来の衝撃です。AIの力で仮想世界がどんどん賢くなっていくのに空恐ろしさを感じています。

チガヤ
 4月から5月にかけ出現する穂はつややかで美しく、小動物の尻尾のような天使の触感です。これも5月末になると毛が抜け落ちて少々残念な姿になります。
 
コメツブウマゴヤシ
 シロツメクサなどのクローバーとよく似た植物ですが、黄色い粒々の花を塊にして付けるのが特徴です。
コマツヨイグサ(小待宵草)
 昼間は花を閉じておとなしくしていますが、夕方薄暗くなると開花し始めます。名の通り、夜が来るのを待っているようです。
ヒルザキツキミソウ
 花びらの外側は薄紅、中は黄色、今の時期一番の可憐な草花です。以前は自宅の花壇にもたくさん生えていたのですが、他の野草と競争に敗れたか今年は1本しか見かけていません。
ギシギシ
 緑色の、実のような花のような粒をびっしり付けた穀物然とした姿。枯れると全身茶色になり存在感が一層際立ちます。ギシギシという名称も、その存在感から付けられたのでしょうか、インパクトがあって忘れない名前です。

5月19日

 雑草定点観測5月編。

 自宅脇の空地で野草雑草が除草剤によって全滅してから1ヶ月。スギナに加えて新たな野草類が次々芽生え、次第に元の草地を取り戻しつつあります。新しく生えてきた植物が何者なのか分かりませんが、雑草のたくましさを感じます。

 駐車場。前回はカラスノエンドウとスズメノエンドウの激しい生存競争をお伝えしましたが、結果は共倒れになったようで、5月初旬の段階で黒い実を残して枯れてしまいました。取り囲まれたはずのエノコログサの残骸がかえって目立ちます。除草剤の影響でないことは、後ろに生えているイヌムギが青いことからもわかります。
 他の場所でもカラスノエンドウは連休が終わる頃までにひっそりと役割を終え、その周りや根元からユウゲショウなどが進出しています。成長するとカラスノエンドウの亡骸も目につきにくくなり、いずれは土に還っていくのでしょう。

 駐車場の別の一角でも新たな植物が成長を始めています。一体どんな花を付けるのか想像もできません。あえて調べずに成長を見守るのも楽しみ方の一つです。


5月7日

 会社の健保組合が主催する、歩数計アプリを使用して1ヶ月間毎日歩くイベントに参加しています。個人目標は平日5000歩、休日10000歩と決め、毎日着実に歩数をカウントしています。
 歩数を稼ぐべく自宅周辺を巡っていくと、道端の野草雑草に目が行きます。5月になると花盛りの頃は過ぎて成長の段階へと移り、青々と茎や葉を伸ばします。菜の花が咲いていた河原の草地では一面の緑となり、穂を付ける種類の雑草が主役に変わります。
 その穂を付ける種類の雑草群も、よく見るといくつものバラエティがあることに気づきます。

イヌムギ
 桜並木の日陰に大増殖しています。小麦を二回り小さくしたような穂を一つの茎に数個枝分かれして付けます。穂には麦類一般にはよくみられる、ひげのような長い突起(芒[のぎ])がないのが特徴です。
ホソムギ/ネズミムギ
 イヌムギとは反対に日当たりの良い場所に大量発生しています。穂はあまり垂れ下らずすっと上に向かって伸びるのが基本で、ホソムギは芒なし、ネズミムギは芒ありですが、両者の自然交配が進んで区別が付きにくくなっています。
カモジグサ
 ホソムギ/ネズミムギと実の付き方が似ていますが、穂が大きく垂れ下がるのが特徴です。芒が長く赤茶色をしています。
アオカモジグサ
 カモジグサの中には芒が緑色のものがあり、別種として分類されています。
カラスムギ
 日の当たる場所に、時々まとまって生育しています。穂の付き方が独特で、竹藪を小さくした様子か、電信柱にたくさん鳥がたかっているか、または秋田の竿灯祭りを連想させます。花期を終えると枯れるのも早く、5月初旬というのに白化した株を多数見かけます。
オオスズメノカタビラ
 以前紹介したスズメノカタビラ(この写真の根元にもみられます)をそのまま背丈を高くしたような種類で、スズメノカタビラがせいぜい高さ数センチくらいなのに対しこちらは1mくらいにまで成長します。日のあまり当たらないところに多いです。

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