メゾン 道の果て

週観 道の果てから

7月29日

 前回の続き。
 日塩もみじラインの鬼怒川温泉側出口でR121に入り、北上すると川治温泉を抜け、程なく五十里(いかり)ダムが見えてきます(左写真)。ここで小休止。車を降り、ダムの上まで歩いて下を眺めます。昭和31年に完成した歴史の古いダムで、高低差112m。ビル約25階分という高さに、足がすくみます。
 車に戻り少し先まで走って左折、長いトンネルを抜けると人造湖のほとりを走り、今度は別のダムの上を通過します。それが昭和58年完成の川治ダム(右写真、内側から撮影)。車で通過できるダムは数少ないでしょう。
 ちなみにこの2つと、8年前のドライブで訪問した川俣ダムと合わせて鬼怒川水系3ダムと呼ばれています。 
 進路を西へと変え、霧降高原方面を目指します。その途中に「大笹牧場」があります。8年前に1人でドライブしたときもここを通過しましたが、今回は気が向いて、レストハウスに立ち寄ることにしました。
 売店では販売されているチーズの種類の多さに感激。普通のカマンベールチーズに始まり、アーモンド入り、黒胡椒、梅しそ、明太子など。6点セットや3点セットがお求めやすく(1種類当たり約200円)思わずまとめ買いしてしまいます。他にもバームクーヘンにソフトクリームにと、相当お金を落としていきました(笑)。

 霧降高原道路は8年前当時は有料でしたが、今回訪問したときには無料化されていました。峠を越え、下り坂で先行車を追い回します。麓の料金所は建物が跡形もなくなり、道幅がわずかに広くなっているのと、路面にあった「料金所」の文字を削った跡がわずかな名残です。
 料金所跡を通過して少し先に「霧降の滝」があり、ここにも立ち寄りました。駐車場から滝まで300m、ヒグラシが盛んに鳴いている山道を登り降りすると展望台にたどり着きます。滝は展望台の対岸に見えます。これもまた高低差が数十メートルあるでしょうか。華厳の滝などに比べると陰の存在になりがちですが、決してスケールは小さくなくむしろ感激してしまいます。

 日光市内に出ると急に大雨が降り出しました。日没まで時間があるので懲りずにいろは坂、中禅寺湖、戦場ヶ原と通過し金精峠を抜けて群馬県側に抜けました。県境のトンネルを越えた途端に土砂降りの雨はうそのようにぱったり止みました。さらに30km走り、片品村まで来たところで日没時間。ここまで来れば、数年前に合唱団の夏合宿で来た場所なので覚えがあります。
 17号を南下し、帰宅したのは夜も遅い時間。気分だけでも涼むことができましたが、次回は一泊旅行で..。


7月24日

 今年も梅雨が明け、蒸し暑い真夏の日々が始まりました。
 さすがの暑さに参ってきたので、この3連休の1日くらい涼もうと、2人で日帰りドライブに出かけてきました。
 ちょうど結婚満1年の記念旅行にもなるし。

 東北道を飛ばし、西那須野塩原で降ります。インター周辺は最近できたショッピングモールに向かう車で混雑気味。
 ここからR400を塩原温泉方面に向けて北上します。程なく右手に千本松牧場が見えてきますが、余りの人出の多さに、思わずスルーします。夏休み最初の3連休ですから..。
 R400は渓谷を抜け、塩原温泉郷を通ります。有料道路「日塩もみじライン」に入り、山を登った先にあるのは、そう、去年の3月に友人と訪れた、「ハンターマウンテン塩原スキー場」です。
 このスキー場、夏休み期間中はゲレンデにいっぱいの百合の花を植え、「ハンターマウンテンゆりパーク」という名前で営業します。目の前に広がる一面の百合の花を期待して行ってみたのですが..。
 駐車場は相当の車が入り、場内も冬ほどでないにせよ多くの観光客が訪れ盛況でした。
 しかし百合の花の方はというと、まだ1割も咲いておらず、ゲレンデなどほとんどがつぼみで緑一色、見頃にはほど遠い状況でした。花が咲いていないことで入園料は無料になりましたが、ちょっぴり残念です。
 リフト(500円)に乗ってゲレンデの百合の群れを見渡します。リフトの真下だけは、3分の1くらいの株で花が付き、色とりどりの花が乗る人の目を楽しませてくれます。
 リフトを降りて、初級者ゲレンデを眺めます。下写真は去年の3月とほぼ同じ角度で撮影したものです。冬の写真と比べてみるとまた面白いです。

 山林を抜ける迂回コースには白樺林があり、ここにもいくつか花を付けている株がありました。2人で記念写真を撮るには最適の場所。

 株に囲まれた林間コースをゆっくり歩きながら降り、わずかに咲いている花を楽しみながら、麓のレストハウスに戻ります。
 昼食は「ゆり根御膳(1,300円)」にしようと思いましたが、あいにく売り切れなので、代わりに「ゆり根天うどん(1,000円)」にしました。百合根ってどんな味がするのだろう、もしかして玉ねぎ系か?と想像しながら待ち、出てきたものは、カラリと揚げられた天ぷらが6個くらい。食べてみると、外はさくさく、中はふんわり、ちょうどフライドポテトと同じ食感です。ということは百合の根は芋系か?味付けに「抹茶塩」の袋が付いてきたのもポイントです。なかなかいい味出しているので持ち帰りたいくらいです。麺は機械打ちながら想像以上にコシが強く、「リゾートの味と価格」の先入観で臨むとびっくりします。

 ハンターマウンテン食堂の「ゆり根天うどん」。
実は食べかけていまして、本当は百合根と緑唐辛子があと1つずつありました。向こう側に少し映っているのは妻が頼んだ「ゆり根カレー」。

 日塩もみじラインをさらに進むと鬼怒川温泉方面に抜けます。途中にはエーデルワイス、そして現在は閉鎖された鶏頂山(けいちょうざん)・メイプルヒルといったスキー場が続きます。メイプルヒルはかなり前に行った思い出があり、閉鎖は惜しまれます。

 ちょいと長くなりそうなので、続きは次回に。


7月16日

 以前から噂になっていた「iPhone」が、先週発売されました。
 今までの携帯電話と違って全面タッチパネルでボタンがなく、画面に表示されるボタン形の図形をさわって操作します。
 電話するのも、メールを書くのも、音楽や映像も、すべて画面をタッチする。
 画像の拡大縮小は画面の上で2本の指を開いたり閉じたりすれば、思い通りに大きく、小さくなる。
 直感操作で何でもできる、相当すぐれものの電話、らしいです。

 携帯電話の世界も、進化が激しいです。
 長年使っていたPHSを携帯電話に切り替えてから半年。
 当時最新の機能が「全部入り」という高機能な機種でしたが、
 半年経った今でも、ほんの一部分しか使いこなせていません。
 一番使っている機能が電話でもメールでもなく、ワンセグテレビ。
 携帯電話にテレビ放送を受信でき、わざわざ今までの携帯テレビを持ち歩く必要もなくなりました。
 深夜放送を携帯に録画して昼間にその放送を見る、というのも日課になりました。
 でもそれ以外の部分は、というと、
 電話もメールも、必要になるような用事は少ないし、
 カメラも基本機能はさすがに覚えたけれど、ズームの使い方が未だにおぼつかないし。
 待ち受け画面は買った当時のまま。ゲームに至っては1回きり。電子決済機能などさわってもいません。

 テレビはiPhoneを求めて行列を作っている人々を映しています。
 連日暑い中、3日前から並んでいる人もいて、ほんとにご苦労様、という感じです。
 そこまでしてまで最新型を手に入れたいのだろうか、と思います。

 正直、最近の「最新型」には激しく心動かされるような、
 それこそ「革命的な」という言葉がふさわしい変化に乏しいです。
 例えばテレビがカラーになったときのような、
 家に初めてエアコンが付いたときのような、
 汲み取り便所が水洗になったり、和式が洋式になったり、温水洗浄機能が付いたりするような劇的な変化が。
 こんなインパクトのある変化ならば、それこそ激しく購買意欲を駆り立てられるのですが。

 たとえ購買意欲を駆り立てられる商品が出たとしても、少し待てば手に入る、というのであれば、そのときを待ちます。
 行列に並ぶくらいなら、その時間を別の行動に使うのが賢いから。
 行列のできるラーメン屋と、そこそこおいしい普通の店とどちらを選ぶか。
 僕は普通の店を選びます。待ち時間がもったいないし、何も並んでまで食べたいとは普段は思わない。
 そういう思いを口にするようになったのも、一頃よりも大人になった証拠かもしれません。


7月6日

 先週、ダイエットのために地元の街歩きを始めたことを書きましたが、
 実はもう1つ、大きな理由があります。

 既にお分かりかとは思いますが、..そうです、住宅建築の実例を見て歩くこと。

 住宅建て替え計画は設計詳細の段階に移り、2週間に1回は設計担当者との打ち合わせが入ります。打ち合わせ項目も、例えば造り付けの家具をどこに配置するかなどといった細かい部分の調整が主になってきました。
 設計に自分達の思いが反映できるのも今のうちです。そこで、時間があれば外に出て、いろいろな住宅の外装や庭回りを見ては勉強しています。
 地元、草加市周辺は参考になる新しい住宅が多く建っています。外装デザインも多種多様に渡り、明らかに鉄骨ユニット工法の某メーカーと分かる建物から、一般的な板屋根・外壁サイディング張りの建物、無機質な現代風デザイナーズハウスまで。住宅メーカーの事情を知ってから街歩き・建物観察をすると、どの工法で造ったか、またおおよそどのメーカーが建てたか想像できて実に楽しいです。
 南欧風の建物も何十軒と見かけます。一口に欧風といっても、屋根瓦や外壁だけでお茶を濁しているものから、門や塀や庭先に至るまで気合いを入れて造ったものまであります。外壁の色、モルタルの塗り方、屋根勾配の緩急、瓦の色(多くの場合2〜3色の混ぜ葺き)、その他小物の付け方などで千差万別の仕上がりになります。実例を見れば見るほど、想像がふくらみます。

 庭の造りも建っている住宅の数だけあります。玄関回り、駐車スペースのタタキ、植栽など、新築でない住宅も含めてこれまた大いに参考になります。
 その中で気になった家を1軒見つけました。
 外観は木造で最も分かりやすい、明らかにI社の設計による住宅ですが、
 広い目の庭の真ん中に、大きな白樺の木が1本。
 建物自体が洋風の造りなので、なおさら目を引きました。
 地元にいながらにして、高原のペンション気分を味わえるこの外構、一瞬にして好きになりました。
 I社の住宅の庭木に一目惚れするとは..(笑)。
 早速次の打ち合わせで、設計担当に話を持ちかけ、玄関前に木の植栽スペースを確保しておきました。
 後は川口市に数ある苗木の店に行って、白樺の苗を手に入れて育てれば、夢は実現するはず。

 また住宅の話になって本題を忘れそうになりましたが、歩行時間は1回約2時間。ゆっくり歩いたり、時に小走りしたりを繰り返し、2時間で10kmくらいは歩きます。歩くことで住宅の実例を勉強しながらカロリーを消費し、健康になれる。そして今まで知らなかった地元の地理・道路事情に詳しくなる。まさに一石三鳥です。これから暑い季節になりますが、しばらく続けてゆきたいと思います。

BACK道の果て バックナンバーへ
TOPトップへ戻る