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「目指せ、道の果て」 Vol.2 中国山地のローカル線ツアー'06

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平成18年10月22日更新

(2日目:7月29日(土) 前編)

 宿泊した「サンルート姫路」は駅のすぐ横にあり、ホテルの客室からは播但線のホームや、高架になった山陽本線を通過する電車や列車がよく見えて楽しめる。駅の東側は再開発予定地で、大都市の中心に建物や線路1つない草原状態で広がっているのは異質だ。

 姫路6:35 1823D 普通 キハ47 1053
 本日は姫新線と芸備線を使って、広島までひたすら西を目指して進む。
 姫路駅は、山陽本線では高架化が完了したが、姫新線と播但線は工事中で、まだ地上の旧ホームから発着している。正面改札を抜けるとすぐに、本日最初のランナー1823Dが待っている。車両はキハ47の2連。姫新線のキハ47は上半分赤、下半分クリームの2色塗りとなっている。ラッシュと反対方向の列車で乗客は少ない。コンビニで買ってきた弁当をゆっくり広げて車内で朝食できるほど。姫路都市圏だけあって列車本数も多いようで、単線ながら各駅に行き違い設備があり、駅に止まるごとに乗客のたくさん乗った上り列車と交換する。沿線は山あり川あり団地ありといった趣き。途中の本竜野は沿線最大の街で、昼間はここまで30分おきに列車が運転されている。

 播磨新宮7:42 3823D 普通 キハ47 137
 播磨新宮で早くも乗り換えとなる。次の3823Dには10分接続。ホームの反対側で既に待ち構えている。こちらもやはりキハ47の2連。
 播磨新宮より先は沿線人口も少なくなるようで、住宅の数も少なくなってきた。時刻表で見ても列車の運転間隔が2時間おきと格段に少なくなり、行き違い可能な駅も限られてくる。山を縫うようにして、右に左に曲がって進む。2つ目の長いトンネルを抜けると、右から昨日乗車した智頭急行線が合流し、佐用に到着する。

 佐用8:26 2825D 普通 キハ120-348

右がキハ47、左がここから乗り継ぐキハ120。
佐用にて

 8分の接続で早くも第3ランナー登場。昨日もお世話になったローカル線用のステンレス気動車、キハ120の単行が受け持つ。佐用駅のホームは姫新線で1面2線、智頭急行線で1面2線、4番線まである立派な乗換駅になっている。ちょうど智頭急行線にHOT3500形単行の普通列車が滑り込んできた。
 その智頭急線列車が出発後、それを追うかのごとく定時に出発する。上郡に向かう智頭急線と右にカーブして別れ、川を少しさかのぼって上月(こうづき)。次に小さな峠を登り、トンネルを抜けると岡山県に入る。ここの区間は5年前、同和鉱業片上鉄道の廃線跡自転車巡りで乗ったことがあるが、夜間だったので景色が楽しめなかった。改めて昼間に通り、ここはこんな景色だったのか、と確認する。
 車内は乗客が時々入れ替わり、座席がほぼ一通り埋まる程度で推移している。沿線に高速道路が走っている地域だけあって、寂れてはいないようだ。57分かけて、9:23津山着。

 津山では1時間以上も待ち時間があったので、駅を出て町巡りをしてみた。津山の中心部は駅から北に向かって10分、川幅の広い吉井川を渡った先にある。中心部にはデパートまで建っていて、こう言ってはなんだが、非電化のローカル線、しかも特急列車が来ない街にしては驚くほど栄えている。
 鶴山公園・津山城跡に行ってみた。津山は美作地方の中心を担う城下町で、江戸幕府初期に津山城が築城され、森氏、松平氏によって政治が執り行われてきたが、明治維新と共に廃城となり、建物は全て解体されてしまった。城跡は公園となり、春には桜の花で一面が埋め尽くされるという。下写真左は築城開始400年を記念して平成16年に復元された備中櫓。右は備中櫓から市内を望む。

 津山10:34 859D 普通 キハ120-353
 1日1往復のみ運行される、キハ48形2両の急行<つやま>を出迎え、接続をとって発車する。車両はまたしてもキハ120の単行ワンマン運転。出発後しばらくは昨日乗車した津山線と並行して走るが、やがて津山線が左に別れ、国道181号を右に見つつ西へ走る。坪井を出る辺りからいよいよ人家が少なくなり、1つ山を越える。左側には中国自動車道が、圧倒的な威圧感でそびえている。車の往来も多い。美作追分から南西方向に進んできた線路は、美作落合で右に大きくカーブして進路を北に変え、久世(くせ)に向かう。地図で見るとどうも政治家による我田引鉄の匂いがしてきそうだが。久世からは再び西に進路を変え、眼下に川を見下ろしつつ中国勝山へと進む。
 中国勝山を出ると、いよいよ山深い区間に入る。ところどころで制限20km/hの標識が建ち、スピードを落とす。先日の大雨によりあちこちで土砂崩れが発生している。進路を南、西、北と変えながら人家の途絶えた山を進み、峠を下ってようやく大き目の集落が見えたところが刑部。さらに南下してもう1つ山を越え、渓流に沿って下ると、姫新線の終点である新見が見えてくる。12:07着。

 新見12:28 443D 普通 キハ120-342
 新見は岡山と日本海側を結ぶ伯備線の拠点駅。特急電車が時折現れては止まってゆく。そういえば姫路を出てからここまで架線を見なかった。半日ぶりに見かけた「電車」は、少しほっとするものがある。
 ここからの第5ランナーは、三たびのキハ120形。新見から2つ目の備中神代(びっちゅうこうじろ)までは伯備線を走行。途中の布原は以前は信号所だったところで、芸備線直通の気動車だけが停車する。ホームも2両分しかない。
 芸備線は備中神代から始まる。構内で左カーブして伯備線と別れ、南西方向に山あいの集落を進む。並行して中国道が走っているが、車が走っている様子があまり見えない。
 東城から広島県に入る。ここからは1日3往復しか列車が来ない超閑散区間。進路を北に変え、峠道を上り始める。ここもまた20km/h制限が連発。止まりそうになるスピードでそろそろと進む。車内の乗客の数も少なく、しかもその大半は明らかに旅行者といった風体。小さなスキー場のある道後山を境に、山を大きく北に迂回する格好で下りに転じ、生々しい崖崩れの補修跡を左に眺めつつ終点の備後落合に到着する。

 後編に続く

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