平成18年11月5日更新
備後落合には13:48定刻に到着した。ところがここから先は1週間前の大雨で土砂崩れが発生し不通になっている。2駅先の備後西城までは代行バスが運転されるとのことで、これのお世話になる。芸備線全線制覇の夢はあえなく崩れ去った。
駅構内は土砂崩れの足止めを食らった急行用キハ58系2両と、普通列車用キハ120が留置されている。
分岐する木次線からキハ120が単行でやってきた。広島地区用、木次線用、そして今乗ってきた岡山地区用と、3色のキハ120がこの山間の駅に集った。
筆者注:この文章を書いている11月上旬現在でも、備後落合〜備後西城間は不通、バス代行が続いているとのことです。不通区間の1日も早い復旧を望みます。
| いずれも備後落合にて。 (右)土砂災害で足止め中のキハ58系とキハ120(後方)。 (下)木次線からキハ120の普通列車が到着した。 (右下)坂を下りた国道沿いに待つ代行バス。 |
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備後落合13:59 石田観光 広島200 あ 133
代行バスは駅前には乗り入れできず、駅前の坂を降りた先の国道沿いに止まっていた。乗換駅でありながら駅前にはお店の1軒すらなく寂れている。係員の案内に従ってバスに乗り込む。約30人ほどが乗れる小型の貸切車両はほぼいっぱいになった。
列車の発車時刻とほぼ同時に出発する。険しいカーブの続くR183を川沿いに下ると、間もなく川の反対側の斜面に土砂崩壊の現場が見えてきた。パワーショベルが斜面に乗って一生懸命土砂の積み卸し作業をしている。早ければあと1週間くらいで仮復旧できそうに見えた。
やがて平地に出て比婆山(ひばやま)駅に立ち寄る。乗降客はいない。R183をまっすぐ進み、目的地の少し先の踏切を大回りし、戻って備後西城の駅に着く。接続時間が短いとのことで、係員は乗客を駅に走らせる。
備後西城14:13 361D 普通 キハ120-320
備後西城にて
慌ただしく列車に乗り込み、係員が全員の乗車を確認するとすぐに発車した。
不通区間の比婆山から西は盆地の穏やかな区間。険しいアップダウンは少なくなり、丘陵の中を、時々川の流れを見ながらゆったりと走る。川沿いの一部区間で20km/h制限があるが、備後庄原を過ぎるとそれもなくなり順調に飛ばしてゆく。備後西城から終点の三次(みよし)まではちょうど1時間。
三次15:33 1869D 普通 キハ47 3008(旧番1096)
三次では1分の接続で急行<みよし5号>が待っているが、青春18きっぷなので見送り、20分後の普通列車で広島へ向かう。車両は気動車用の広島一般色、上半分黄色と下半分白の塗り分けになったキハ47形2両編成。広島周辺の通勤対策としてボックスシートの数が削減改造された2000番台車が使われている。そのトイレなし仕様が3000番台である。
三次を出ると右に三江線(さんこうせん)を分ける。三江線は三次と日本海側の江津(ごうつ)を川沿いに結ぶ長大ローカル線だが、先日の大雨による土砂崩れで全線で不通になっている。運転本数が少なく、何としても踏破しておきたかった路線だったが..。
この先、芸備線は広島までひたすら南西を目指す。進行方向右手の江の川は日本海側に向けて流れている。三次と広島は同じ広島県でありながら峠を1つはさむ関係だ。2つ目の志和地で最初の行き違い停車。約3分止まり、下りのキハ120形2連の普通列車をやり過ごす。5つ目の吉田口でも4分停車。向かい側にキハ40の快速が現れ通過していった。
さらに南下し、向原(むかいはら)付近で分水嶺を越える。左に流れる川は三條川で、反対方向の広島に向かっている。
車窓風景を眺めていて、ふとしたことに気が付いた。この辺りに建っている住宅には特徴があるようだ。屋根瓦がどれも赤茶色で、しかも屋根の端には赤いしゃちほこ?が丁寧に2つ載っているのである。この地域の伝統なのだろうか。
中三田(なかみた)でまたも快速交換待ちで4分停車。さらにその2つ先の狩留家(かるが)では極めつけの10分停車。とにかくあちこちで待たされ時間を喰う。
狩留家にて。10分の停車時間中に。
狩留家からは列車本数も増え広島都市圏に入るが、乗り降りが多いにもかかわらず駅舎もない無人駅というのも多い。
玖村(くむら)から太田川の堤防すぐ下を走る。安芸矢口で3分停車。乗客がたくさん乗り込み通路まで満員になった。戸坂(へさか)、矢賀とさらに乗り込み、身動きが取れない状態で広島に17:32に到着した。所要2時間。このうち交換待ち時間が24分。いかに待ち時間のロスが多いことか。
時間が余ったので、この先はオプショナルツアーとした。広島駅の駅ビル1階のスーパーにあるお好み焼店で名物のお好み焼を食べる。その後は広島駅で電車の撮影。4扉通勤形から転換シート付き2扉快速形まで、いろいろな形や色の電車が出入りするのが広島の魅力でもある。103系が岩国行きで入ってきたので、これに乗って岩国まで往復してみた。
広島18:05 659M 普通 モハ103-303
西日本の夏だけあって、18時を過ぎてもまだ日が高い。乗車した103系は関西の通勤圏から転属してきた車両。百万都市広島だけあって、ビル群をバックにした最初の数駅間はこのような通勤形でもあまり違和感がない。しかし宮島口からは景色が一変し、瀬戸内の海岸線に沿って走る。遠く島々が見える美しい海。通勤形にはあまり似つかわしくない景色。大竹付近で工業地帯が見えると、終点の岩国はもうすぐである。
岩国にて
岩国19:08 1586M 普通 クハ115-2010
岩国で折り返し、115系の普通電車で広島に戻る。昨日福知山線や岡山発で乗ったのと同じ転換シート付きの豪華仕様。列車によって通勤形だったり快速形だったりと当たり外れが大きい。
東に進むにつれ辺りは暗くなり、瀬戸内の海は闇に沈んでいった。車窓に街灯や家の明かりが流れ、その数は大都市広島が近づくほど多くなってくる。
広島20:20 1880D 普通 キハ47 189
駅のスーパーで弁当を買い込み、三次行きの列車に乗り込む。キハ47の3両編成で、土曜日ということで乗客の数は座席が一通り埋まる程度。各駅に止まるごとに降りてゆき、やがてボックスを独り占めできるほどになった。弁当を広げて今日1日の行動を振り返る。
終点、三次に21:54着。この列車は交換待ち時間が全くなく、その分スピードアップして広島〜三次間を1時間35分で結んだ。今夜は駅から10分のホテルアルファーワンに宿泊する。