メゾン 道の果て

週観 道の果てから

8月29日

●今回分は過去の蝉ネタ('06年8月) ('04年8月)を先にご覧になることをおすすめします。

 夏といえば、蝉。
 今年の夏は本当に参ってしまうような連日の猛暑ですが、
 暑さに参るのは人間だけではないようで、蝉にとっても同じように過酷なのか、少々おかしな動きをする個体が例年より多く感じられます。
 会社周辺で休憩がてらたまに外を歩いたりすると、たまに「死んだふり」をしている蝉が落ちていることがありますが、
 今年は1週間連続毎日とか、1日に3匹とか。
 オスとメスを1メートル間隔で続けて拾ったり。
 アブラゼミだけでなくミンミンゼミを拾うこともありました。ミンミンゼミはあまり奇妙な行動をしない種類なのですが..。

 先日は会社のビルの非常階段にアブラゼミが1匹迷い込んでいました。
 非常階段は外から見えず、虫1匹入り込めないような別室に造ってあるのですが、
 そんな階段室、しかも7階の床に止まっていたのでびっくり。
 少し弱っていたようで捕まえても手の中で暴れたりすることもなく、外に連れ出して放してやりましたが、
 それにしても階段室の7階までどうやって入ってきたのか。不思議でたまりません。

 蝉の命ははかないようで、8月も中旬になると亡骸が転がり、そこに向かって蟻の行列ができたりします。
 自宅近くの草むらでは小型の蟻がたかり、細かい小石をたくさん乗せて動かないようにしています。
 蟻にとってまずおいしい部分だけは確保して、あとは秋冬用にとっておくつもりなのでしょうか。

 先日豊田市に出張したときのこと。愛知県まで来ると、クマゼミ7割、アブラゼミ3割と、クマゼミの占める割合が大きくなります。
 駅前のロータリーで蝉の生態を観察していると、道路ににクマゼミの死体がいくつか転がっているのを見つけました。
 興味深かったのが、その死体がどれも「頭がなくなっている」ということ。
 別の場所では、かなり大型の部類の蟻が、蝉の頭部だけをちぎって引きずっていました。
 ここの蟻は、蝉の頭がおいしいものと本能的に分かっているようで。
 地元の小蟻が腹の部分に穴を開けて頭は持っていかないのとは大きな違いです。

 では会社近くの公園の蟻ではどうだろう。
 アブラゼミの亡骸を、試しに蟻の巣穴近くに置いて観察してみると、
 翌朝、早速気付いたようで、豊田市のときと同じように頭の部分を持ち帰り、小さな巣穴に一生懸命押し込もうとしていました。
 しかし巣穴に対して蝉の頭が大きすぎて入らず、さらにその翌日になっても苦闘していました。
 頭をちぎることができた割には、それをもっと小さくちぎる知恵は働かなかったのですかね。
 さらにまた翌日、と思いきや、ここで公園管理者が薬を撒いて妨害。ぱったりと蟻を見かけなくなり観察の続行が不可能になりました。残念。


8月23日

 全社実績集計システムの講師として、6月から各部門を回っていました。 

 そのシステムは、自分の所属する部門の受注・売上・損益といった数字の集計を自由自在な形で出力できるもので、3年前から稼働を開始しています。今年度からは過去10数年来に渡って使用してきた営業向け旧データベースもこれに統合することになり、7月で旧データベースが運用停止となることから、一部の部門で操作教育の開催要望が上がり、それに応えて6月に本社地区の一部で先行して操作教育を行ないました。2年半前の講師経験の実績を買われ、僕が講師を務めました。
 その後、この手の操作教育は一部の部門にのみ恩恵にあずかれるのではなく、可能な限り全国各部門に行き渡るようにすべきとの本部方針もあり、この講習会が全国各地に展開されることになりました。
 予定では7〜9月の3ヶ月、担当者2名で分担して各営業事務拠点(10ヶ所、これとは別に本社地区2回)を回り、各拠点の会議に合わせて講習会を開催します。
 7月から計画は実行に移され、僕は名古屋,高松,愛知県豊田市,札幌,大宮,仙台を受け持つことになりました。
 まず7月初めに名古屋に行きます。午前中に通常業務の後新幹線に飛び乗り、15:30から名古屋の拠点で2時間かけて説明を行います。その日のうちに東京に戻る強行軍のスケジュールですが、17:30を過ぎれば自由時間になるので、帰りに地下鉄乗りつぶしをしたり。出張のささやかな楽しみです。
 名古屋では、以前別の担当者が作成したマニュアルの評判があまり良くなかったことから、今回の講習用に全面的に作り直すことに決め、これも講師2名で分担して整備しました。
 8月に入り本社地区を1回と、その翌日に高松が入ります。8月の本社開催分から新マニュアルを使って講座を進めました。ところが、どうも受講者の様子が今までと違う。一生懸命聞いてメモを取ったりはしているが、あまりよく理解した様子ではない。後で聞いた話では、普段集計にたずさわっていなかった担当者を、現場上司の指示でとりあえず出席させた、というのが真相のようです。この回ではほとんどの出席者が旧データベースすら使ったことがなかったと言っていますし。
 翌日の高松は飛行機の時間が合わないこと、鉄道利用でも時間に大差ない上出費が往復2万円近く安くなり、会社の出張費削減の要請にかなうことから、新幹線+瀬戸大橋線で出かけました。こちらは旧データベースの経験者が多く、前日の講義ではなかった生徒さんの体験用端末も設置されたおかげで理解度は深められたようです。
 1週間後、豊田にも行ってきました。現地に朝10時までに到着、ということなので自宅最寄り駅を朝一番の電車で出かけなければならず、少々きつかったですが、直前に出された本部の受講方針修正で「旧データベースを利用したことがある方」に絞ったこともあり、進行はスムーズで、後から質問を受けるなど効果も上がったと思います。

 しかし、豊田地区が終わったところで、突如「中止」の指令が出されました。
 理由は、今回の講座が性格上、旧データベースの使用経験者が新システムの取扱いに慣れるために開催された内容であり、旧データベースを利用したことがなくかつ今後集計を担当する見込みのない人に受講させても効果が薄いこと、経験者のみに絞ると今度は出席人数が少なくなり、高額な出張費をかけて講師を派遣することはコストマネジメント上問題があるからです。
 このプロジェクトを実行したのも大きな力がいりましたが、動き出したプロジェクトを止めるのにはそれを上回る大きな勇気が必要です。よくぞ止める決断を下すことができたなあ、と、一当事者ながら感心しました。
 すぐ翌日に予定されていた札幌、その次の大宮、仙台の講座はなくなり、予約済みの航空券もキャンセルすることになりました。出張とささやかな楽しみもなくなったのは残念ではありますが、状況を判断しながら中止指示を出した本部の決断力は、今後の会社人生に役立てる部分が大きいと思います。


8月17日

 最近、ロッテリアで「タワーチーズバーガー」なるものが発売されました。

 広告写真で見ての通り、ど迫力の10段重ねです。
 段数は10段まで自由に設定できて、チーズバーガー160円+パティ1枚当たり100円。
 10段重ねでは1,060円、となりますが、割引で990円にしてくれるとのこと。
 ハンバーガー好き、肉好きにとってはたまらない一品です。

 店によっては6月から試験的に先行販売されて噂になっていたようですが、本格展開スタートの話をきき、早速トライすることにしました。
 ただし10段重ねを食らいつけるほど胃袋は大きくないので、控えめの5段重ね560円コースで。

 この5段重ねも一見したところ、かなりのボリュームがあるようですが..。
 実際は思ったよりかは小さく、ぺろりと平らげたというのが率直な感想です。
 ビッグマックのように間にパンや野菜類をはさんでいないからかもしれません。
 5段重ねハンバーガーというよりか、むしろ厚さ2cmのハンバーグをパンに挟んだような食感です。
 これなら7段くらいまではいける、と思いました(カロリーを気にすると、実際に挑戦しようとは思わなくなりますが)。

 マクドナルドで一時発売されていたメガマック(もう3年半も前の話になるんですね)といい、大きなハンバーガーには何か惹きつけるような魅力があります。何でだろう。
 そのマクドナルドも、近日中にビッグマックの200円セールを始めるそうで、
 大型ハンバーガー戦争の行方に興味津々のこの頃です。


8月10日

 夏です。飲み物が恋しい季節です。
 東急ハンズで、そんな夏にぴったりのアイデアグッズを見つけてきました。

 左は「BEER SMOOTHER」という商品で、「缶ビールに取り付けて注ぐと、ビアサーバーで入れたような泡立ち」が売りです。
 僕自身もビアサーバーの飲み口に一時憧れていた時期があり、タカラが出していたポンプ式ビアサーバーおもちゃが出回っていないか本気で探したりしましたが、商品自体なくなってしまったのか全く見かけません。東急ハンズでも、見かけたのは炭酸カートリッジを使うもっと本格的な商品しかありませんでした。
 その一方でこの「BEER SMOOTHER」、注ぎ口の内側がざらざらになっているだけという簡単な構造で、ホントにこれでサーバーのような泡が出るんか?と思いましたが、先日NHK朝のニュースの1コーナー「まちかど情報室」で取り上げられ、天下のNHK様が紹介するのだから本当だろうと思い直し、試しに買ってみました。
 上部に付いている筒は陶器製で、内側にうわぐすりを塗ってなく、ざらざらしている表面をビールが流れるときめ細やかな泡を発します。
 その味は....いや意外と!!おいしい。本格サーバーとまではいかないものの、普通にグラスに注ぐよりは断然こちらの方がうまいです。
 ビール以外の炭酸飲料でも同じように豊かな泡を発します。コーラをこれで注いだら、グラスの半分が見事に薄茶色の泡となり、まるで黒ビール。ただしそれだけ炭酸が抜けてコーラの味に物足りなさを感じます。
 また連続して注ぐと泡が立ちにくくなってきます。筒を回転させることで3回まで泡立ちを楽しむことができますが、たくさんの量を楽しむ場合にはこれを何個か準備しておくのが良さそうです。もちろん陶器なので洗って乾かせば南回でも使えます。
 この製品、三重県伊賀市に本社がある「豊国工業」が製造していますが、事務用のスチール家具(ロッカーなど)の製造が本業で、「BEER SMOOTHER」はいわば副業で売っているようなものですが、本業と全く畑違いの事業でも果敢に挑戦して企業イメージを変え、同時に着実に収益を上げていくという姿勢は、我々の仕事でも大いに見習いたいところです。
 それにしても構造が簡単なので、類似商品くらい出回っているはず、と思ってホームセンターや100円ショップを回れども、これまた見かけなかった。1個735円は少し高いかもしれませんが、それだけの価値は見いだせたようです。

 右は「炭酸 抜けま栓」という製品。
 こちらも「まちかど情報室」で紹介されました。ペットボトルに取り付け、上のつまみの部分がポンプになっていて、ボトルの中にしゅっしゅっと空気を送り込み圧力を高めることで炭酸が抜けにくくするという商品です。アメリカの企業が企画し、中国で製造された商品です。420円。
 冷蔵庫の中にコーラやサイダーを1.5リットルのペットボトルで買い置きしており、炭酸の抜けはやはり気になっていました。確かにこれを使い始めてから最後までおいしく飲め、炭酸飲料の好きな妻も絶賛しています。


8月2日

 観葉植物パキラが自宅に届いて3年。
 自分の背丈より高くなりなお成長を続け、一時枝の1本がリビングの天井(高さ2.4m)に届きそうな勢いになりました。
 そこでその枝を切り落としましたが、このまま捨ててしまうのも惜しいので、切り口に水を含ませたティッシュを包んでしばらく育てることにしました。
 1ヶ月経過しても枯れるどころか、みずみずしさを保ち続けています。
 包んでいたティッシュを開いてみると、そこには根が生えていました!

 幹だけではありません。葉を付ける枝分かれした茎1本でもこの通り。

 葉についたほこりを落とすべく、パキラの鉢植えを外に出してシャワーを浴びさせることがあります。
 しかし鉢植えは風に弱く、ちょっとしたそよ風で(!)うっかり鉢植えを倒してしまいました。
 そのとき折れてしまったのがこの小枝。まだ若いので成長を期待して、こちらも切り口にティッシュ。
 1ヶ月で根を生やし始め、2ヶ月で白いひげが5本付きました。

 やはり春から夏への成長期だからでしょうか。
 幹や茎を切っても、そこから根を生やしてさらに成長を続ける。
 植物の力の偉大さを感じずにいられませんでした。

 このまま育てたらさらにどんな変化を見せてくれるか。
 新しい芽がどこかから出てくれるのか。
 観察を続けると、また楽しみがわいてきます。

 隣の畑の作物達もまた成長著しいです。
 6月初めにまかれたカボチャは1ヶ月で生い茂って森を作り大きな花を付け、今は実を実らせています。
 じゃがいもは6月に花を咲かせたかと思うとほどなくおじさんが出てきて収穫作業。後には小さな芋がいくつか転がっていました。
 実家では庭のキュウリが花を咲かせたかと思うとあっという間に収穫期に。1株1日1本のペースです。
 それにしても驚かされるのはその成長力。
 庭の植木に絡みつきながら、1ヶ月で2mも伸びているのですから。
 1日に直して7〜8cmも大きくなっている計算です。これまた植物の力ですね。

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